2017-10

2017・8・11(金)中村恵理ソプラノ・リサイタル

    よこすか芸術劇場  3時

 昨日昼の0時15分にLH716便で羽田に着いたが、荷物が出て来たのがやっと1時頃。それから自宅に戻ると、夕方に別の用事が入っていた場合には、例の秘密兵器「時差ボケ解消のための昼寝2時間」が、事実上難しくなる。以前よく使っていた早朝7時頃成田着の便だったら、「2時間」は充分取れたのに━━。
 ただし今回は、プレエコ席を往復買っていたのだが、帰りはLH側がビジネスクラスにアップグレードしてくれたので、睡眠時間が少し多く取れ、その分、体力温存には僅かながら役だったともいえるが・・・・。

 とにかく、かような具合で時差ボケ解消は不完全ながら、今日は横須賀まで行く。この「よこすか芸術劇場」のある京急線の汐入駅は、急行が停まらないので、横浜駅から乗った快特を金沢八景駅で降り、普通に乗り換えねばならないと来ている。自宅からはdoor to doorで1時間半もかかった。

 大ホールで行われた中村恵理さんのリサイタルは、「横須賀芸術劇場リサイタル・シリーズ50」としての開催だ。
 最初に「浜辺の歌」など日本歌曲3曲が歌われたあと、ベッリーニの「6つのアリエッタ」から3曲、モーツァルトの「フィガロの結婚」と「コジ・ファン・トゥッテ」から各1曲が歌われた。そして第2部はオペラのアリア集で、グノーの「ロメオとジュリエット」、ヴェルディの「椿姫」、ビゼーの「カルメン」、プッチーニの「マノン・レスコー」と「蝶々夫人」から各1曲が歌われた。ピアノは木下志寿子。

 中村恵理の歌は、バイエルン国立歌劇場以来、最近のスザンナ役まで、もう何度も聴いているが、非常に魅力的なものである。私の主観で言えば、この日の歌唱の中では、やはりモーツァルトのそれが、声の雰囲気といい、心理描写の襞の細やかさといい、巧いものだという印象が強い。
 客席の反応も、最初の日本歌曲では何となくお座なりなものが感じられたが、オペラのアリアになると、途端に湧きはじめたのであった。

 ━━というのは、これが面白いところなのだが、日本の歌では彼女の歌唱そのものが何か物足りなさを感じさせていたのに、いったんオペラになると、彼女の声は、見事に小気味よく、この広大な大ホールを揺るがせんばかりに朗々と響きわたって行くのである。
 こういう歌を聴いていると、もちろん発声法にもよるのだろうが、なるほど優れたオペラ歌手は、やはりオペラを歌った時にこそ、歌劇場(大ホール)にその声を充分響かせることができるのだな━━と、そんな当たり前のことに改めて感心してしまうのだ。何を今さら、と言われそうだが。

 そうすると、声の出し方が異なる日本の歌曲は、歌劇場で歌われても、必ずしも最良の結果を得るとは限らない、ということになるのか? このあたりは、声楽の専門家のご意見を伺いたいところだ。だが、それも曲次第かもしれない。アンコールで歌った「椰子の実」(島崎藤村/大中寅二)では、彼女は発声をまた完全に変えていたが、これはホールいっぱいに、しっとりと浸みわたって行ったのだった・・・・。

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