2017-09

2017・6・28(水)モンテヴェルディ「聖母マリアの夕べの祈り」

      東京カテドラル聖マリア大聖堂  7時

 私はクリスチャンではないので、教会に行くことは滅多にないが、あの豊かな長い残響をもった会場で音楽を聴くことだけは、好きだ。それゆえ仕事とは別に、ちょっと教会を訪れ、オルガンの響きに浸ることは、たまにある。

 この日はアントネッロが主催する「クラウディオ・モンテヴェルディ生誕400年記念公演」。大作「聖母マリアの夕べの祈り」の上演である。
 古楽アンサンブルのアントネッロの代表でもある濱田芳通が指揮、西山まりえ(アルバ・ドッピア他)らアントネッロの器楽演奏に、鈴木美登里(ソプラノ)らラ・フォンテヴェルデが歌い上げた。

 両者の演奏の深みのある清澄な素晴らしさはもちろん、あの大教会の空間いっぱいにこだまする壮大な響きの美しさは、筆舌に尽くし難い。
 通常の一般祈禱席と、特設されたパイプ椅子の席は全て埋め尽くされたため━━使用席数は600というが、聴衆の数は1千人近くにさえ見えた━━空席時は7秒といわれる残響時間はかなり短くなっていたが、尾を引いて消えて行く微細な音たちの美しさは、ふつうのコンサートホールではとても味わえぬものである。
 それはまさに、永遠の至福の瞬間だ。第1部だけで70分以上になったが、それも全く時間の長さを感じさせないものだった。

 だが、私の勝手な都合で残念だったのは、翌朝早くからの芸術文化振興基金の助成金交付公演の事後評価会議に備えての準備のために、終演予定時刻(9時15分とか聞いた)まで会場に居られなかったことである。涙を呑んで、陶酔の第1部のあとの休憩の間に失礼しなければならなかった。

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