9・6(木)サマーフェスティバル20周年記念特別演奏会
ジョン・ケージ:ユーロペラ5(日本初演)
サントリーホール小ホール
ジョン・ケージの偶然性音楽のスタイルによるオペラ。昼夜2回公演のうちの、これは昼間の部で、1時間程度の上演時間。
舞台裏から聞こえるラジオの音、舞台上の旧いラッパ式蓄音機から流れるオペラのアリア、ピアノのナマ演奏、天羽明恵と小山由美がア・カペラで歌うアリアなどが交錯。不思議な世界である。よくできた演奏だと感心したが、しかしチャンス・オペレーションであるというイメージがどうしてもつかめない。なぜか、すべて巧妙に、綿密に計算された構成という印象を受けてしまうのである。
ずいぶん昔のことだが、まだ若かったジョン・ケージが来日して、草月会館などで「演奏」を聴かせてくれたのを、おぼろげに記憶している。曲名は忘れたが、舞台上でピアニストが鍵盤をたたいたり、ピアノの中に物を挟んだりしながらアクションをやっていると、突然客席の通路をケージ自身が長い棒のようなものを持ち、それで床の上をガーガーと音をたてて擦りながら、ゆっくりと通りすぎていった。そのときの、若干の可笑しさを含んだ不思議な緊張感を、今でも忘れることはできない。
チャンス・オペレーションの演奏というのは、それを本来の意味にふさわしい形ではっきりと聴衆に印象づけるのは、思えば至難の業かもしれない。楽譜どおりに演奏することより、よほど難しいことなのかもしれない。
ジョン・ケージの偶然性音楽のスタイルによるオペラ。昼夜2回公演のうちの、これは昼間の部で、1時間程度の上演時間。
舞台裏から聞こえるラジオの音、舞台上の旧いラッパ式蓄音機から流れるオペラのアリア、ピアノのナマ演奏、天羽明恵と小山由美がア・カペラで歌うアリアなどが交錯。不思議な世界である。よくできた演奏だと感心したが、しかしチャンス・オペレーションであるというイメージがどうしてもつかめない。なぜか、すべて巧妙に、綿密に計算された構成という印象を受けてしまうのである。
ずいぶん昔のことだが、まだ若かったジョン・ケージが来日して、草月会館などで「演奏」を聴かせてくれたのを、おぼろげに記憶している。曲名は忘れたが、舞台上でピアニストが鍵盤をたたいたり、ピアノの中に物を挟んだりしながらアクションをやっていると、突然客席の通路をケージ自身が長い棒のようなものを持ち、それで床の上をガーガーと音をたてて擦りながら、ゆっくりと通りすぎていった。そのときの、若干の可笑しさを含んだ不思議な緊張感を、今でも忘れることはできない。
チャンス・オペレーションの演奏というのは、それを本来の意味にふさわしい形ではっきりと聴衆に印象づけるのは、思えば至難の業かもしれない。楽譜どおりに演奏することより、よほど難しいことなのかもしれない。
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