2017-03

2017・2・21(火)音楽×ダンス×スイーツ

   Hakuju Hall  7時

 「第4回アート×アート×アート〈音楽×ダンス×スイーツ〉チェンバロと踊る”お菓子“な世界 ~聴覚、視覚、味覚で体験する驚異のコラボレーション」というのがコンサートのタイトル。
 出演は、鈴木優人(チェンバロ)、菊地賢一(パティシェ)、TAKAHIRO(上野隆博)ら計5人のダンサーたち。

 鈴木優人が、バッハの「半音階的幻想曲とフーガ BWV903」、クープランの「神秘的なバリケード」、ラモーの「めんどり」と「未開人の踊り」、武満徹の「夢見る雨」、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」からの「アリア」、マドンナの「ハング・アップ」を弾く。
 同じステージでTAKAHIROら5人のダンサーたちが踊り、上手側では菊地賢一が菓子をつくる。
 そして3人のトークが入る。

 ━━こう書いただけでは何が何だか解らぬ滅茶苦茶なステージのように思えてしまうだろうが、実際にはこれらが不思議な調和を醸し出して、お客を笑わせ愉しませ、演奏をもちゃんと聴かせるというコンサートになるのだから、面白い。
 たとえば、演劇風のダンスが続いていた瞬間に舞台上の全員の動きがストップし、間髪を入れず「ゴルトベルク変奏曲」が始まるというその取り合わせの可笑しさは、実際にそれを見、かつ聴いてみると、実に納得が行くのである。

 その間には、ダンスの「音ハメ」を実験してみせたり、3分間の演奏の中でスイーツを作ってみせたりという余興も入る。ホール内には、最初から美味しそうな香り(チョコレートの香りだとか)が漂う。
 休憩時間にはパティスリー「レザネフォール」による数種類のスイーツがチケット所有者に振舞われ、ホワイエは大混雑だったようだ。私はもう初めから争奪戦参加は諦めて、客席に残っていたのだが、結局最後にマカロンなど2個にありつくことができた。

 一風変わったチェンバロ・コンサートではあるが、このように既存の枠を外した演奏会は出来るものなら何でもやってみるのがいい、と私はふだんから思っている。結果さえ良ければ大いに結構ではないか。
 まあ、今回は、もう少しダンスが積極的に音楽に絡み、もっとスイーツの製作が演奏行為と関連づけられるような手法が欲しかったところではあるが。

 なお、演奏が行われているその同一平面上でダンスが繰り広げられるのは、何か煩わしくなるのではないか、と、見たり聴いたりする前は危惧していたのだが、意外に違和感がない。チェンバロ・コンサートの場合には、バロックだろうと現代音楽だろうと、むしろうまくマッチングするようだ。
 それは鈴木優人さんがステージで語っていたように、チェンバロの「音」の性格によるものなのだろう。ギイ・カシアスやアンドレアス・クリーゲンブルクがワーグナーの「指環」の音楽と舞台にダンスを入れた上演が煩わしさを感じさせた例とは、そこが違うようである。

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