2017-05

2015・2・11(土)パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団

    NHKホール  6時

 A定期。
 ペルトの「シルエット━━ギュスターヴ・エッフェルへのオマージュ」(日本初演)、トゥールの「アコーディオンと管弦楽のための《プロフェシー》」(同、ソロはクセニア・シドロヴァ)、シベリウスの「交響曲第2番」というプログラム。

 パーヴォ・ヤルヴィが首席指揮者になって以降━━デュトワ音楽監督時代以来久しぶりに、と言おうか━━N響定期にもこのような斬新なプログラミングが現われるようになったのは歓迎すべきことであろう。
 エストニアの2人の作曲家による2つの現代曲も、いずれも透き通るような清澄さを湛えた美しい作品だし、所謂「現代音楽嫌い」のお客さんにもストレートに受け入れられたのではないかと思う。
 エストニアとフィンランドの音楽が好きな私も━━この2つの国の名だけを並べて挙げても、特に見当外れと言われることはあるまい━━今日のプログラムは大変心に響くものであった。

 とはいえ、後半には、本当はニールセンの交響曲でもやってもらいたかった、というのが本音なのだが、独特の好みを持った聴衆で固められているN響の定期としては、そこまでの選曲は無理なのであろう。
 しかし、今日のシベリウスの「第2交響曲」は、パーヴォ・ヤルヴィとN響が、もう完全に良きコンビとして固い絆を結ぶのに成功した、ということを示す演奏ではなかったか? 

 響きのドライなこのNHKホールで、これだけ翳りの濃い、重厚でありながら鈍重なところは少しも無い音を響かせたのは、たいしたものだと思う。特に終楽章のコーダで、全管弦楽が一体となって、あたかも深い霧の奥から響いて来るようなくぐもった音色で頂点を築いたのは、見事なものだった。
 いかなるスペクタクルな、力感で押し切った演奏よりも、このような陰翳豊かなシベリウスのほうが、心に響く。

コメント

感銘

いつも拝読しております
凝縮度の濃さ、特にコーダでのN響の一生懸命度には感銘を受けました
翳り=暗さ?といったものはあまり感じませんでしたが、、、

お疲れさまです。 「デュトワ音楽監督時代以来久しぶりにN響定期にもこのような斬新なプログラム」 → まさに! N響は同じ曲を同じくらいの周期で違う指揮者がやってるだけなので。 「「現代音楽嫌い」のお客さんにもストレートに受け入れられたのでは」 → 私も同感を覚えました。 他にもラウタヴァーラ、アホ、サロネンといった北欧の作曲家は、抵抗無く受け入れられると思います。お父さんも得意にしていて本人も録音しているトゥービンの交響曲もそのうちにやってほしい。 「本当はニールセンの交響曲でもやってもらいたかった」 → 「5番」はこの前やってしまったし、「不滅」が一番合うかな・・・。想像するだけでも楽しいものです。本人は「6番」がお好きなようです。何れにしても早く聴きたいですね! ただ、私は今回のこのプログラムにはシベ「2」が合っていたと思いました。 「今日のシベリウスの「第2交響曲」は、もう完全に良きコンビとして固い絆を結ぶのに成功した」 → オスロ・フィルかスウェーデン放送響か・・・というくらい北国の響きがしました! 「終楽章のコーダで、全管弦楽が一体となって、あたかも深い霧の奥から響いて来るような」 → 私がこの日、一番素晴らしいと感じたのがこのコーダです! 例えようもない美しさ!敢えて例えるなら北欧のオーケストラが演奏した ブルックナーの「4番」か・・・。 ブラヴォー! パーヴォ/N響!!

先生、びわ湖リング、両日ともに全席完売したようです。なんでも全国各地から集客できてるとか。とにかく座席が埋まるのは良い。先生のプログラム解説にも期待です。

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