2017-09

2017・1・22(日)佐渡裕指揮東京フィル ブルックナー9番

      BUNKAMURAオーチャードホール  3時

 武満徹の「セレモニアル」(笙のソロは宮田まゆみ)とブルックナーの「第9交響曲」(ノーヴァク版、第3楽章まで)を組み合わせたプログラム。
 2曲の間に休憩は無しだったが、「セレモニアル」が終ったあとにはカーテンコールがあり、若干のステージ転換もあったので、2つの作品を有機的に連続させたというような形ではない(その形で演奏されてもよかったのではないか、という気持は抑えきれない)。コンサートマスターは三浦章宏。

 「セレモニアル」は、1992年、第1回サイトウ・キネン・フェスティバルにおける小澤征爾指揮のコンサートで初演された時以来、何度か聴く機会があったが、ソリストは常に宮田まゆみだった。今回も秘めやかな美しさを湛えた演奏。佐渡裕指揮する東京フィルも静謐な音を滲ませて好演した。

 ただ、非常に残念なことに、武満徹の作品は、どんなに見事に演奏されても━━彼のファンが集まった演奏会ででもない限り、拍手は戸惑ったような、あるいはお座なりのような程度にしか起こらないという傾向が、いまだに多く見られるのだ・・・・。まあ、これは、時が解決することになるだろうけれども。

 ブルックナーの「9番」は、驚くほど「太い」演奏だ。東京フィルが、重く、巨大に、轟然と鳴りわたる。佐渡はこの曲を兵庫芸術文化センター管弦楽団の9月定期でも指揮しているから、このところ「入れ込んでいる」交響曲なのであろう。この作品を、これほど地響きするように轟かせた演奏を、私はこれまで聴いたことがない。
 いかにも佐渡らしい演奏だな、と微苦笑させられるが、ブルックナーの交響曲における超弩級の巨大性やエネルギー性を浮き彫りにしようというのが彼の狙いであるならば、それらは余すところなく達成されていた、と見るべきであろう。

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