2017-10

2016・12・21(水)「没後20年 武満徹の映画音楽」

    BUNKAMURA オーチャードホール  7時

 「不良少年」「伊豆の踊子」「どですかでん」「日本の青春」「太平洋ひとりぼっち」「ホゼー・トレス」「狂った果実」「最後の審判」「他人の顔」「写楽」など、懐かしい名前がずらり並んだプログラムだったが、演奏者は渡辺香津美、鈴木大介、Coba、ヤヒロトモヒロといった人たちなので、所謂クラシック系現代音楽(?)のスタイルではない。

 しかし、さすがに名手たちの演奏だから、それはもう、見事なものである。アコーディオンのPAの音響が時に大きすぎて「武満的」でなかったことを除けば、良いコンサートだった。カルメン・マキが歌った「死んだ男の残したものは」や、渡辺香津美とヤヒロが即興で演奏した「Tribute to Toru」もいい。

 同一の作品の場合でも編曲などにより、クラシック系のジャンルのみならず、ジャズのジャンルにおいても存在を確立しているというのが、武満徹の音楽の面白いところだろう。
 「ホゼー・トレス」や「他人の顔」などには、オーケストラ版で聴くのとは全く別の作品になったかのような趣もある。

 ただ、こうしたコンサートは貴重だが、欲を言えば、この2150席のホールは、あまりにも大きすぎた。せめてオペラシティ(1600席程度)くらいの大きさのホールで、それもPAなしで聴きたいところだった。

 それにしても、武満徹の記念年だった今年、日本の音楽界は、この大作曲家に対して些か冷たかったようである。オーケストラ作品による大特集演奏会としては、来年1月26日、井上道義と新日本フィルの定期を待つしかない。

コメント

武満の音楽について

武満徹が大作曲家?
喩えれば短編小説家、俳句や短歌のような音楽家に思えます。映画音楽において膨大な仕事をしているのでそれについては認めます。コンサートにおける前座のショートピースとして現代の作曲家としては異例なあつかいだが彼の名を世界的にしたのはニューヨークフィルから依頼された「ノーベンバーステップス」でした
。これは二人の独奏者の名人芸が聞きものの曲。詩人的に題名から採られる思わせぶりなフランス風の響。ただどれもが風が通り過ぎて....消えていくようなイメージ。彼自身もそれを語っていたようですが。
いろいろ聞いてみましたが「弦楽のためのレクイエム」と「ノーベンバーステップス」、それに「死んだ男の残したものは」らのポッピソングがあればいいですね。。井上氏の選曲にもそれが伺われます。彼について最近出た立花隆氏の大著を読み返してみようと思います。

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