2017-06

2016・11・3(木)ブロムシュテット指揮バンベルク響 未完成&田園

     サントリーホール  7時

 バンベルク響(首席指揮者は先シーズンまでジョナサン・ノット、今シーズンからはヤクブ・フルシャ)は、今回は名誉指揮者ヘルベルト・ブロムシュテットとともに来日した。

 89歳の高齢ながらブロムシュテット、歩き方もしっかりしているし、動作も活発。暗譜で指揮する上に、音楽のつくりも、穏健温厚になるどころか、むしろ引き締まって剛直になり、ますます若々しい気魄にあふれ、以前には無かった滋味を加えて来たように感じられる。
 今日はシューベルトの「未完成交響曲」と、ベートーヴェンの「田園交響曲」という名曲プログラムを指揮した。

 「未完成」では、スラーをスコアの指定どおりに息づかせ、それを他の指揮者よりも強調気味にして、音楽の流れにかなり鋭いメリハリを生ませているのが印象的であった。
 いっぽう「田園」では、弦にノン・ヴィブラート奏法を導入(このトシにしては見上げたもの?)し、しかも大きな弦編成で轟かせるので、豪壮な厚みと鋭さが併せ発揮されることになる。明るく闊達な「田園」でありながらも、毅然たる意志に貫かれた歓びと平和の歌━━といった演奏に感じられたのは、そのためかもしれない。

 アンコールには、明日のプログラムから外されたベートーヴェンの「エグモント」序曲が演奏された。これがまた壮大な風格と滋味に富んだ演奏で、これだけ立派な「エグモント」は滅多に聴けないだろうと思わせる演奏でもあった。

 今や円熟の高みに達したブロムシュテットは、このドイツのオーケストラによく合う。そして前首席指揮者ジョナサン・ノットは、このオーケストラよりも、東京交響楽団のほうによく合う。

コメント

京都で拝聴しました!

京都でのプログラムは、ヴァイオリン協奏曲、諏訪内晶子さんソロ。「運命」。そしてリクエストは「エグモント」。凄い曲目が並びました。ブロムシュテットさんの指揮は、バンベルクと一心同体のよう!諏訪内さんの演奏も溶け合ってお見事でした!。東条先生が次のブログに書かれているように、ウィーンフィルとの対比、私、共感します!終了後、バスをお見送りした時に、再来年もいらっしゃるとお聴きしました。嬉しいなあ~!!魂の琴線に触れる演奏を有難うございました!!

公演の質と聴衆の質

京都公演、素晴らしい演奏でした。
ブロムシュテットはいろいろなオケで聴いてますが、バンベルク響はやや角ばった響きはあるものの、東条先生が言われますようにとても相性が良いように思います。
演奏は良かったのですが、ただ残念だったのはどの曲も拍手が早かった事です。曲調もあるし熱演だけに気持ちはわからないでもないですが、ブロムシュテットは意識的に残響をうまく使って演奏していたので、曲終わりも必ず残響が終わるまでを想定していたはずです。なのにあれでは台なしでした。
ソロアンコールの諏訪内さんの祈るようなバッハ無伴奏の後では、中には立ち上がって狂乱者の如く、ブラボーでもない訳わからない言葉を必死に喚き叫ぶ者もあり、その周辺は騒然としてました。一体何を考えてるのか。
演奏家達はいい演奏をして下さっているのですから、聴く側もいい聴き手でありたいものです。

読者さんのコメントを拝読して

そういえば、拍手が早かったですね。誰かが拍手をするとつられ拍手が増えるからでしょうか。同ホール7月のスペイン国立管弦楽団の時は、最前列のど真ん中でやはりフライング熱狂おじいさんがいました。せっかくの熱演が台無しでした。このホールは年間セット券があるので、同じおじいさんが来ないかヒヤヒヤしてました。おっしゃるとおり聴く側の質の高さが問われますよね。

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