2017-03

2016・10・8(土)「あの大鴉、さえも」

    東京芸術劇場シアター・イースト  7時

 4時に終った読響の演奏会のあと、同じ劇場の建物の中にあるのを幸い、ある仕事に関連して、この演劇を観る。
 これは竹内銃一郎の作、ノゾエ征爾の上演台本、小野寺修二の演出による舞台で、小林聡美、片桐はいり、藤田桃子の出演。制作は東京芸術劇場。

 上演時間は約80分。「大鴉」とは「大ガラス(硝子)」のもじり(台詞には言葉のもじりが頻出する)で、大きなガラスを運搬する3人の「男」が主人公たちである。
 届け先の相手たる「山田家」がどうしても見つからず、それがやっと発見できた時には━━という騒ぎだけでドラマは進められるのだが、これはプログラム冊子に掲載の劇評でも触れられている通り、「ゴドーを待ちながら」の裏返しでもあるだろう。
 もっとも私には、70年代後半にたしか「三百人劇場」で上演された、何とかという芝居━━ゴドーならぬ「後藤」がなかなか来ず、大詰でやっと現われたその「後藤」は何とヒトラーと同じ顔をしていた、というパロディ劇との共通性の方が強く感じられたのだが。

 いずれにせよこの「大鴉」の舞台、私は演劇に関してはド素人だから全くの感想の域を出ないが、同じ「待つ、探す」にしても、運びが単調であり、少々くどく、まだるっこしいものに思われた。

 劇中では前述のように、架空の大きな「ガラス」を苦心して(ジェスチュアのみで)運搬する光景が多く出て来る。実はそのシアター・イーストに行く前、東京芸術劇場の中2階にあるティールームで1時間半ほど仕事をしていたら、トイレに行こうとしたらしい中年女性が、回廊側の大きなガラスの一隅を、何も遮蔽物のない出口と思い込んだらしく、そのガラスに正面から激突するという出来事があったのだ(幸い怪我はしなかったらしい)。
 なるほど、ガラスというものは異次元の世界を作り出す不思議なものなのだな、と妙に感心したのだが、その直後に、ガラスを扱ったこの劇が・・・・。

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