2017-08

2016・9・25(日)ロジェストヴェンスキー指揮読売日本交響楽団

      東京芸術劇場コンサートホール  2時

 懐かしやゲンナジー・ロジェストヴェンスキー、読響には4年ぶりの登場。85歳だが指揮台に椅子は使わず、足こそ少し不自由になった様子ながら、しっかりした指揮姿である。
 今回は読響を3回指揮するが、何と3日連続で2種のプログラムを振るという不思議なスケジュールだ。今日はチャイコフスキーの「3大バレエ曲」抜粋のプログラム2日目。

 「3大」と言っても、チャイコフスキーはもともと3つしかバレエ曲を書いていないのだからおかしい、などという揚げ足取りは古くから使われて来たこと。とにかく今日は、まず「白鳥の湖」から「序奏」「ワルツ」「4羽の白鳥の踊り」「ハンガリーの踊り」「スペインの踊り」「終曲」。次に「眠りの森の美女」から「ワルツ」「パノラマ」「アダージョ」。そして休憩後に「くるみ割り人形」第2幕全曲━━というプログラムである。
 コンサートマスターは小森谷巧。

 驚かされたのは、全作品が滔々たるゆったりしたテンポで、しかも━━極端に言えばだが━━どの作品も最強奏で轟々と鳴り響いたこと。
 テンポの遅さは際立っており、「くるみ割り人形」の第2幕など、普通ならせいぜい40~45分で演奏されるはずだが、今日は57分かかっていた(それほど曲間に休みをおいたわけではない)。バレエ音楽というより、シンフォニーといった演奏で、あたかも重戦車のごときどっしりした構築であった。

 しかもその音の強大さたるや凄まじく、読響も得意の馬力を全開し、最初から最後まで咆哮した。チャイコフスキーの洗練されたリリシズムなどは木の葉の如く吹き飛ばされ、メルヘン・バレエの音楽というよりは、彼の幻想序曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」のダンテの地獄の場さながらの物凄さになっていた。いかにチャイコフスキー愛好者の私でも、これには些か辟易させられ、へとへとに疲れてしまったというのが本音である━━。

 解釈(?)で興味を惹いたのは、「白鳥の湖」の終曲、ハープと弦楽器が浄化されたような雰囲気で次第に上昇して行く個所で、テンポを半分に落して演奏して行ったこと。これは如何にも物々し過ぎて共感できないけれども、ロジェストヴェンスキーがやっていることだから、もしかしたら何か根拠があるのかもしれない。彼の指揮でだったかどうか忘れたが、昔こういう演奏を一度聴いたような記憶がある。

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2530-cec2a5e5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

カテゴリー

全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」