2008-05

9・1(土)サマーフェスティバル20周年記念特別演奏会

 サントリーホール

 改修されたサントリーホール。床と壁が白っぽくなった。若々しく明るく、というコンセプトか。それよりも、トイレが狭くなり、便器や個室の数が少なくなったのは、結構由々しき問題になりそうだ。高齢者は対策を考える必要に迫られよう。

 権代敦彦の「母」は、笙(宮田まゆみ)とオルガン(松居直美)が、暗い中で延々と対話を交わす。
 以下はピエール=アンドレ・ヴァラド指揮東京フィルの演奏。ノーノの有名な「進むべき道はない、だが進まねばならない・・・・アンドレイ・タルコフスキー」は、舞台上の弦楽器群とホール2階の5方に配置された金管や打楽器との交唱で、一度たりとも持続的な時間はなく、おおかた断片的に音楽が進む。それゆえ、そのあとに演奏された武満徹の「ノスタルジア」が、何と美しい官能と陶酔の世界を感じさせることか。これはまさしく「トリスタンとイゾルデ」第3幕前奏曲の遠いエコーである。

 グリゼーの「エピローグ」はホルン4本の咆哮(同じことばかりやっているような)が大太鼓の怒号で突然遮られるのは何か可笑しみがある。最後は同じく大編成だが、短いリンドベルイの「キネティクス」。演奏コストの悪い曲だ。楽器の並べかえに時間がかかり、終演は9時20分。

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