2017-06

2016・7・13(水)東京二期会 モーツァルト「フィガロの結婚」GP

     東京文化会館大ホール  5時

 この組が出演する15日と17日の本番はスケジュールの関係で観られないので、GP(ゲネプロ)を観に行く。
 フィガロに黒田博、スザンナに嘉目真木子、アルマヴィーヴァ伯爵に小森輝彦、伯爵夫人に大村博美、ケルビーノに小林由佳、ドン・バルトロに妻屋秀和、マルチェリーナに押見朋子、ドン・バジリオに高橋淳・・・・と、ツワモノたちが揃った配役だ。見逃すのは惜しい。

 これは宮本亜門演出のプロダクション。2002年のプレミエ以来、これが4度目の上演になる。
 今回は指揮がサッシャ・ゲッツェルなので、前回の指揮者とは違ってテンポもリズムも明快に歯切れよく進み、宮本亜門の軽快な演出のテンポとよく合う。このプロダクションもやっと活気を取り戻した、という感だ。
 歌手陣も生き生きとしているし、とにかく演技が細部まで精妙で、みんな巧い。

 温かい人間性を感じさせる黒田博のフィガロはもちろんのこと、前回よりも格段の成長を示した嘉目真木子のスザンナは━━困ったような表情の時に綾瀬はるかそっくりの顔になるのが面白い━━華麗な大輪の花といった歌唱と演技だ。すてきな歌手になった。

 だが何といっても傑作なのは、伯爵役の小森輝彦だ。常に口を半開きにして、眼も常に座ったままの表情で、ちょっと偏執狂な薄気味悪さと、それでいて憎めぬような愛敬とを備えた演技力が素晴らしい。第2幕フィナーレでせっかく夫人ロジーナと仲直りしてよろしくやりかけたところへ騒々しく飛び込んで来たフィガロを「邪魔しやがってこの馬鹿野郎」とばかり横目で睨みつける愉快な演技も、さすがのものがある。

 ロジーナ役の大村博美を含め、この第2幕フィナーレでの主役4人の細かい演技の面白さは、オペラグラスで眺めていると、時の経つのを忘れるほどだ。が、多分、大多数の人は字幕を見ていて、その演技の細やかさ、演出の妙味には気がつかぬかもしれぬ。それではいかにも惜しいのだが・・・・。
 16日と18日は、別の組(伯爵は与那城敬、フィガロは萩原潤、他)が出る。18日の本番を観よう。

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