2017-09

2016・6・26(日)関西二期会 プッチーニ3部作

    メイシアター  2時

 また大阪へ。今日は日帰り。
 メイシアター(吹田市文化会館)大ホールで開催された関西二期会の第85回オペラ公演、プッチーニの3部作「外套」「修道女アンジェリカ」「ジャンニ・スキッキ」を観る。主役陣はダブルキャスト制を採った2回公演の、今日は2日目。

 関西二期会の公演に接するのは昨年6月の「アンドレア・シェニエ」以来だが、今回もその時と同じ、ダニエーレ・アジマンの指揮する大阪交響楽団がピットに入っていた。
 アジマンの指揮はあまり山場のない音楽づくりなので、劇的な昂揚感には些か不足するが、今日は作品の性格からして、まずは無難にまとまっていたといっていいだろう。大阪響も、抑制された暗い音色で、ドラマに相応しい役割を果たしていた。

 モニカ・ベルナルディの舞台美術(デザイン)と衣装(デザイン)は超写実的(?)なものだが、まあそれはそれで一法ではあろう。
 ただし、マルチェッロ・リッピの演出は、何もないに等しく、演劇的な新鮮味は皆無である。「外套」で、妻の顔を彼女の不倫相手の男の死体の顔に押し付けるという衝撃的なはずのラストシーンなど、スリルも凄味も全く感じられない演出だし、加うるにアジマンの指揮もさっぱり盛り上がらないと来ているから、ごく平板な幕切れになってしまっていたのが残念である。

 主役歌手陣では、「外套」ではミケーレ役の萩原寛明が、「ジャンニ・スキッキ」では題名役の細川勝とラウレッタ役の金岡伶奈が「聴かせた」。
 だが最も映えたのは、やはり「修道女アンジェリカ」での題名役の尾崎比佐子と、公爵夫人役の福原寿美枝であろう。
 尾崎は例のごとく、ドラマが進むに従ってぐいぐい盛り上げるという強靭なパワーを発揮し、舞台をさらう。一方の福原は━━声からいっても演技からいっても、このような威厳たっぷりの「怖い女性」の役柄はお手のものだろう。今日も、登場した時から不気味で物凄かった。この2人のベテラン女性歌手のおかげで、舞台全体が引き締まった。

 午後5時40分終演。約1400席の会場はほぼ満席に近く、しかも女性客が非常に多いのが注目される。

コメント

又々大阪ですね。お疲れ様でした。関西二期会について少しよろしいでしょうか?大阪市は助成金の減額・廃止の代わりとして、「なにわの芸術応援募金」という制度を平成27年から開始しました。これはふるさと納税のしくみを利用して、あらかじめ登録された文化芸術団体に寄付して応援しようという制度で、全国初の試みです。関西二期会もその対象団体に選ばれています。決して楽ではない運営状況下で、よく頑張っておられると感じます。

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