2017-03

2016・5・9(月)ライプツィヒ・クァルテット

    サルビアホール(鶴見駅前) 7時

 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の元首席奏者たちを含むメンバーで構成されているライプツィヒ・クァルテット。それをわずか100席のホールで、インティメートな雰囲気で聴けるのだから、贅沢なものだ。

 現メンバーは、ヴァイオリンがコンラート・ムックとティルマン・ビューニング、ヴィオラがイフォ・バウアー、チェロがマティアス・モースドルフ。
 このうち、第1ヴァイオリンのムックは、アンドレアス・ザイドル、シュテファン・アルツベルガーに継ぐ3代目だ。アルツベルガーがある不祥事のために出られなくなっているのに代わって、頑張ってはいるものの、どう贔屓目に見ても他の3人と全く音楽性が異質で、音色ひとつ取ってみても彼だけが浮き上がっているような気がする。アルツベルガーの復帰はならないものか?

 プログラムは、最初がグリーン・デイヴィス編曲による弦楽四重奏版、ワーグナーの「ジークフリート牧歌」。言っちゃなんだけれど、弦楽器4本がさっぱり調和しない、甚だつまらない編曲である。
 次がドヴォルジャークの「アメリカ」。演奏はやや荒っぽく、それぞれの奏者が己を主張しながら弾いているような感があったが、これがいざフィナーレの最後の追い込みにかかるや、途端にがっちり一丸となって猛烈なエネルギーで追い上げて行くところが、いかにもドイツのクァルテットらしい。チェコの四重奏団だったら、こんなにデモーニッシュな力感にはならないだろう。

 そして最後がブラームスの「第2番イ短調」で、この曲に入ると途端にアンサンブルが溶け合い、渋く内省的な作品の性格が浮き彫りにされるところが、さすがお国ものの強みである。ただここでも、ムックの音色だけが、他の3人の渋い落ち着きのある音楽と微妙に食い違っていたような気がしてならない。

 アンコールでは、何故か「ローレライ」の弦楽四重奏版が演奏された。満席の客は拍子抜けしたのか、拍手の密度は、その前のブラームスの作品の時ほどではなかった。

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