2017-11

2016・3・19(土)広上淳一指揮日本フィルハーモニー交響楽団

     みなとみらいホール  6時

 神奈川県民ホールでの「さまよえるオランダ人」がはねたあと、近くのみなとみらいホールに移動しても充分時間に余裕がある。
 こちらは日本フィルの横浜定期だ。広上淳一が客演指揮して、チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」(ソリストは南紫音)とベートーヴェンの「交響曲第7番」。コンサートマスターは扇谷泰朋。

 チャイコフスキーが始まった瞬間、日本フィルの弦の音の良さに魅了される。
 何でも最近、ここの舞台の表面をどうとかして改良したので、音が良くなったらしい・・・・とかいう話も聞いたが、たしかにその影響もあるのかもしれないけれども、やはりこれは広上のオーケストラの制御の巧さと、日本フィルの演奏水準の向上によるところが多いのではないかという気がする。
 その協奏曲で、南紫音の正確かつ明晰なソロを豊麗に支え、リードして行った広上と日本フィルの演奏は鮮やかそのもの、特に第2楽章の夢見るような哀愁美は絶品であった。

 「第7交響曲」では、やや遅めのイン・テンポで大河のごとく進められるストレートな音楽構築の裡に、随所でティンパニや金管のアクセントが烈しく強調され、この曲の「リズムの饗宴」としての性格が多彩に際立たせられる。その一方、第2楽章では驚くほどミステリアスで玲瓏たる音の世界が繰り広げられたのには、本当に感心した。

 南紫音の演奏は、北九州音楽祭以降、何度か聴いているが、確実に成長を重ねているようである。透徹した音色と澄んだ叙情性が見事で、これに温かい情感が加わって来れば申し分ないだろう。ソロ・アンコールには、グラジナ・バツェヴィチの「ポーリッシュ・カプリッチョ」を弾いたが、これも活気のある躍動にあふれた好演だった。

 なお広上と日本フィルも、アンコールでバッハの「アリア」を演奏したが、どうもこれを聴くと、あの「3・11」直後の演奏会が思い出されてしまい━━。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2391-a80e80c7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

カテゴリー

全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」