2017-07

2016・3・7(月)佐渡裕指揮東京フィルハーモニー交響楽団

      サントリーホール  7時

 ジョン・アダムズのオペラ「中国のニクソン」から「議長(=毛沢東主席)は踊る」と、キース・エマーソンの「タルカス」(吉松隆編曲)、ラフマニノフの「交響曲第2番」という、なかなか面白いプログラム。

 プログラムは面白いが、ラフマニノフではオーケストラの鳴らし方に大いなる疑問がある。テンポも起伏感も実に結構なのだが、全ての声部がこれほど混然と響いてしまい、明晰さを欠いた演奏は聞いたことがない。つまり、どの楽器も同じ音量で響いているために、主題の旋律と背景のハーモニーとの区別がつかぬ、ということなのである。

 ただそれが決して乱雑にガンガン鳴っているのではなく、むしろ逆で、全体が完璧に均衡を保った響きになっていたのだ。となれば、これは明らかに佐渡の意図的な解釈であることは明らかであり、そうなると一度、ポリフォニーの扱い方についての考えをマエストロに尋ねてみたいところだが・・・・。

 「タルカス」が、シンフォニックではあるけれど、この作品にしてはどうも重く感じられてしまったのは、佐渡のそのオーケストラの鳴らし方によるのかもしれない。
 ただ一方、ミニマリズム的な音の反復が前面に出ているアダムズの作品では、混然一体となったオケの響きが、むしろ飽和的な空間ともいうべき面白さを生んでいたのだった。
 三浦章宏をコンサートマスターとする東京フィルは、今日はすこぶる量感たっぷり、見事な音を響かせていた。

コメント

全く同感です

全く同感です。特にファーストヴァイオリンの常に鳴らしすぎに違和感を覚えました。このような音作りをする方が、トーンキュンストラーと一緒にやって行けるのでしょうか?

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