2017-08

2016・2・10(水)METライブビューイング ビゼー:「真珠採り」

     東劇  午前11時

 この時間の上映、お客さんが結構入っている。女性客が多い。たしかに、終映が夜10時過ぎになるより、昼間の方が楽だろう。
 それにしても、METのライブビューイングも今年が10周年とか。継続は力なりだ。PRのつもりで言っているのではないが、勧進元の松竹も立派なものである。

 「真珠採り」は、今年1月16日のメトロポリタン・オペラにおける上演のライヴ。
 ディアナ・ダムラウ(巫女レイラ)、マシュー・ポレンザーニ(漁夫ナディール)、マリウシュ・クヴィエチェン(部族の長ズルガ)、ニコラ・テステ(バラモン教の高僧ヌラバッド)と揃った歌手陣は素晴らしく、特にクヴィエチェンは歌唱と演技ともに圧倒的で、迫力ある存在感を発揮していた。

 そして何より、ジャナンドレア・ノセダの指揮が鮮やかそのもの、このオペラをこれだけ━━特に後半をこれだけ緊迫度の高い演奏で持って行った指揮の手腕は、流石というほかはない。

 もう一つ、流石といえるのは、舞台(ディック・バード)である。映像の変化による舞台━━多分プロジェクション・マッピングを使用しているのだろうが、特に第3幕でのスペクタクルな景観は、METならではの芸当だ。水中を泳ぐ(ように見せる)アクロバットも、巧みな照明(ジェン・シュライヴァー)効果も含めて秀逸なものである。前半2幕は少々単調だったが・・・・。

 演出はペニー・ウールコックで、全体としては保守的なスタイルである。したがって、クヴィエチェンの迫力が目立ったのは、おそらく彼自身の工夫による演技ではないかという気がする。
 なおこれも、全曲の幕切れでズルガが自殺したり殺されたりするのではなく、炎上する街を背景に、みずからの孤独に打ちひしがれる場面で終るようにした演出であった。METの公式パンフレットにおける解説でもそうなっている。この方が後味も好いだろう。上映時間は休憩を含み約2時間半。

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