2017-05

2016・2・9(火)びわ湖ホール声楽アンサンブル東京公演

     東京文化会館小ホール  7時

 沼尻竜典が芸術監督として率いるびわ湖ホールのオペラは、国内では新国立劇場と拮抗し、東京二期会や藤原オペラをも凌ぐほど意気盛んな活動を展開しているが、その合唱団━━声楽アンサンブルは、オペラだけでなく、日本歌曲のレパートリーも手がけている。

 その活動の一端が、「日本合唱音楽の古典Ⅳ」と銘打った演奏会として、東京公演(第8回)で紹介された。
 沼尻自身の指揮、渡辺治子のピアノで、プログラムは、廣瀬量平の「海の詩」、三善晃の「三つの抒情」(これのみ女声合唱)、寺嶋陸也の編曲による「宮崎駿アニメ名曲集《さくらんぼの実る頃》」、湯山昭の「コタンの歌」。━━(「さくらんぼの実る頃」を、いくら「紅の豚」で使われたとはいえ、アニメ主題歌と呼ばれては、オリジナルのシャンソンがチト可哀想だ)。

 編成は女声5+5、男声4+4。多くはないけれども、少ないというほどでもない。本当に真摯に、よく歌っていた。
 ドラマティックな曲想の作品ではなかなかの力を出したが、ただ、日本の合唱曲独特の抒情性を聴かせる個所では、もう少し音楽の背後に「余韻」とか「余情」といったものが欲しいところだろう。

 だがこのあたりは理屈ではなく、聴き手が感じる「えも言われぬ雰囲気」という、主観の別れる問題かもしれない。それには合唱団の構成メンバーの経験の長短も影響しているのだろうし、あるいは━━ふだんオペラのような劇的迫力を優先したレパートリーを歌うことの方が多い合唱団と、微細な表情を追及する歌曲専門の合唱団との違い、といったものも関係しているかもしれない。

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