2017-10

2016・1・28(木)ショパン国際コンクール入賞者ガラ

    東京芸術劇場コンサートホール  7時

 昨秋ワルシャワで開催された第17回ショパン国際ピアノ・コンクールの第1位~第6位入賞者全員を集めてのガラ・コンサート。
 全員が来られるとは立派な企画だ。協演はヤツェク・カスプシク指揮ワルシャワ国立フィル(ご苦労様です)。

 演奏者と曲目は順に、
 ドミトリー・シシキン(第6位、露)が「ロンド作品1」、イーケ・(トニー・)ヤン(第5位、カナダ)が「即興曲第2番」と「スケルツォ第3番」、エリック・ルー(第4位、米)が「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」(オケ付き版)、ケイト・リウ(第3位、米)が「華麗なる円舞曲作品34の1」と「3つのマズルカ作品56」。
 それに、シャルル・リシャール=アムラン(第2位、カナダ)が「ソナタ第3番」。最後に、チョ・ソンジン(優勝、韓国)が「協奏曲第1番」。

 ただでさえ豊富なプログラムの上に、しかもアンコールとしてルーが「前奏曲第17番」を、チョ・ソンジンが「英雄ポロネーズ」を弾いたので、終演は10時になった。

 6人のうち、何故かシシキンとりシャール=アムラン以外の4人が東洋系(の容貌)である。いずれ劣らぬ才能の持ち主だが、面白かったのは、その「東洋系?」の4人が、みんな整然として、純粋に「音」としてのショパンを突き詰めて行くといった演奏だったのに対し、リシャール=アムランが弾き出すと、途端にその音の背後に、えも言われぬ豊かな文化の伝統という広大な世界が沸き出すように感じられたことだった。

 だがそれでもチョ・ソンジンの演奏は群を抜いていた。その音楽には、均衡と情熱とが肉離れを起こすことなく備わっている。彼のそれはまさに卓越した演奏であり、これが「伝統」を抑えて、1位と2位とを分けた所以かもしれぬ。

 その他の人々は、この日の演奏での印象では、シシキンは爽やかな息吹の、ヤンは思い入れ強く凝った音楽づくりの演奏だろう。ルーの演奏は、角張っていて、あまり面白くない。リウは演奏した作品の性格のためもあって、やや地味な存在に聞こえたか。

コメント

東洋系の音楽家について

東洋系の音楽家(勿論日本人も)の共通した弱点はその文化的な背景や教養のなさにあるようです。たとえば指揮技術の卓越者、小澤のマタイやドイツものを聞いているときの物足のなさはそういうことだったのかと東条先生の指摘からうなずけました。

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