2017-05

2015・1・15(金)ハーディング指揮新日本フィル「戦争レクイエム」

     すみだトリフォニーホール  7時15分

 ダニエル・ハーディングと新日本フィルハーモニー交響楽団の音楽面での呼吸は、演奏を聴く範囲では、このところいっそう緊密さを増しているように感じられる。シェフとしての残る任期はおよそ半年。残念な気もするけれども、「頂点で終る」というのも、一種の美学かもしれぬ。

 今日はブリテンの大作「戦争レクイエム」で、コンサートマスターは西江辰郎、室内オーケストラ側のコンサートマスターは崔文沫。

 「戦争レクイエム」は、いわゆるシンフォニックな性格の作品ではないが、ハーディングのつくり出す滔々たる鎮魂の音楽は、新日本フィルにもよく投影されているように思われた。
 先輩ベテラン指揮者たちのそれのような、深みや痛切さといった特色には不足する傾向はあったものの、その代り、若々しい純な感性による悲しみの表現・・・・といった要素を感じさせたのではあるまいか。終結近く、テノールとバリトンのソロが「さあもう眠ろう」と歌い交わし、合唱が静かに加わって来るくだりは、何度聴いても胸が締め付けられるところだが、今日はあまり深刻にはならぬ表現ながら、それでもやはり心に迫る演奏であった。

 その個所で、後方の高所から響いて来る東京少年少女合唱隊の歌声もすこぶる幻想的であった(上階で聴いていた人たちにはバランスが悪かったかもしれないが)。そしてステージ上の合唱は栗友会合唱団。ソリストはアルビナ・シャギムラトヴァ(ロシア)、イアン・ボストリッジ(英国)、アウドゥン・イヴェルセン(ドイツではなく・・・・ノルウェー)。いずれも良い演奏である。

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