2017-03

2015・12・7(月)浜松国際ピアノコンクール入賞者披露演奏会

    アクトシティ浜松大ホール  7時

 コンクール入賞者6人のガラ・コンサート。

 演奏はすべてソロ。1階席と2階席にいっぱいの客を入れての演奏会で、ステージには前夜と同様、仮屋崎省吾による大きな生花が上手側と下手側に飾られているが、心なしか寂しさが漂うのは、やはり華やかな「祭」が今日でおしまいなのだという感傷ゆえだろう。だが聴衆には若い人が多い。それが慰めだ。

 演奏者は、入賞順に登場する。使用ピアノは3次や本選で各自が使ったのと同じもの。まずミトレアがプロコフィエフの「第6ソナタ」の第1楽章を猛烈な勢いで弾き、シューがブラームスの「3つの間奏曲(作品117)」を静かに慈しむように弾く。
 替わってメリニコフが登場、シューベルトの「即興曲作品90の3」を情感豊かに弾いた後にスクリャービンの「24の前奏曲」からの5曲をたっぷりと弾く。そしてムーサは、ハイドンの「ソナタ ハ長調Hob.ⅩⅥ:50」を今日も綺麗な音で爽やかに弾いた。

 休憩後には、ロパティンスキーが同じくハイドンの「ソナタ ロ短調Hob.ⅩⅥ:32」と、チャイコフスキーの「悲愴交響曲」第3楽章をフェインベルクが編曲した版で弾いた。
 後者の曲では、それはもう猛烈果敢な名人主義的演奏だったが、━━こちらは原曲を頭の中で追いながら聴いているので曲の構造も解るのだが、もし原曲を知らぬ人がこれを聴いたら、ガシャガシャ滅茶苦茶に怒号するばかりでさっぱり見当のつかぬ曲に思えるのではないかしら、などと心配になる。

 そして最後に、優勝者ガジェヴが登場してショパンの「葬送ソナタ」を弾いた。ところどころ、驚くほど柔らかい、優しく愛でるような表現を採ることがある。第1楽章ではテンポも極度に落して━━沈潜というよりは詠嘆に浸るといった感の、当節流行りのスタイルによる演奏を聴かせる。コンクールの時とは違い、解放感をも覗わせるが、もう一つガンと迫って来るような手応えのあるものが欲しいと感じたのは、私だけではなかろう━━。

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