2017-08

2015・11・1(日)ジョワ・ド・ヴィーヴル 第2部「希望と愛」

      東京芸術劇場コンサートホール  5時30分

 第2部は定石通り、オーソドックスなコンサート・スタイルである。これもすべて鈴木優人が指揮した。

 前半が「芸劇ウインド・オーケストラ」(2014年9月新設)の演奏だったのは、ホールとしても当然の企画だろう。演奏されたのは、小出雅子の新作、「ウィンド・アンサンブルのための《玉虫ノスタルジア》」(バリトン・サクソフォン版の世界初演)と、アールズ編曲によるストラヴィンスキーの「火の鳥」吹奏楽版。
 私は吹奏楽に関しては暗いから、ただ楽しんだ。ただ、どちらかと言えば、前者の新作の方が新鮮な感覚があって、面白かった(何人かの知人もそう言っていた)。

 後半は、メシアンの「トゥーランガリラ交響曲」だった。東京交響楽団が演奏、児玉桃(ピアノ)と原田節(オンド・マルトゥノ)が協演した。
 記念演奏会の類で、こういう近・現代の大交響曲を取り上げること自体は、非常に良い。なにかというと「第9」だの「復活」だのを取り上げる当節、それは極めて新鮮な企画センスである。
 ただしかし、━━天下の難曲をもって鳴るこの「トゥーランガリラ交響曲」が、この若手指揮者に合っていたかどうかは、また別の問題だろう。

 ゆったりと(テンポが、という意味ではない)押して行く印象を与える彼の指揮では、第4,6、9楽章などにおけるように、大らかな美しさを生んでいるところもあったのはたしかだ。だが、全10楽章を通しての起伏や、緊張と弛緩との対比による構築などという点になると、どうも今回の演奏は、成功とは言い難かったのである。

 もっともその反面、かなり自主性を発揮して演奏したであろう東響(コンサートマスター・水谷晃)の音はいつになく伸び伸びとして豊満で、特に金管群の音色の豊かさは滅多に聞けない類のものだった。児玉桃も楽々と弾いていた(というように見えた)。原田節のオンド・マルトゥノも、いつもより大きな音量で鳴り渡っていたように感じられた。
 指揮者にあまり締め付けられない時の方が、いい演奏を生む場合も稀にはあるようで━━。

 終演は8時半近くだったか? 客席には若い人たちが多く見られたが、それが吹奏楽関係のお客さんだったとしても、彼らが「トゥーランガリラ交響曲」にどんな印象を得たか、訊いてみたいところだった。先年、札響がこの曲を定期で取り上げた時、若いカップルがホールを出る時に「チョー面白かった」と言い合っているのを小耳に挟んだこともあるので・・・・。

 それとは話が別だが、このコンサートホール、このところ急に空調の音が大きくなったように思えるのだけれども・・・・。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2291-dcfd9146
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

カテゴリー

全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」