2017-10

2015・10・15(木)パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団

       サントリーホール  7時

 パーヴォ・ヤルヴィ首席指揮者就任記念の一連の定期、今日はB定期。
 R・シュトラウス・プロで、前半に「ドン・キホーテ」、後半に「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」および「ばらの騎士」組曲という組み合わせ。

 「ドン・キホーテ」では、主人公を表わすチェロのソロを弾いたトルルス・モルクが、例のごとく節度を保ったアプローチなので、何となく生真面目で瞑想的なドン・キホーテ像になった。もっとも、パーヴォの指揮も意外にシリアスな音楽づくりで、後半の悲劇的な個所に焦点を合わせた設計のようにも感じられたが・・・・。
 サンチョ役の佐々木亮(ヴィオラ)も、コンマスの伊藤亮太郎も、好演を聴かせてくれた。

 休憩後の「ティル」になると、パーヴォの繰り出す音楽の表情は一転して変幻自在、しかも極めて激烈になる。特に標題的要素を強調するといった指揮ではないのだが、結果的には、演奏の荒々しさゆえに、主人公ティルの傍若無人な大暴れぶりが浮かび上がる。
 「ばらの騎士」もかなり剛直、豪快な音楽としてそそり立っていた。だが曲の中ほどで、弦楽器群が突如として官能的な響きに変わる個所があり、これにはハッとさせられる。芸が細かい。

 かように作品の性格の対比を明確に強調して浮き彫りにしたのは、パーヴォのねらいだったのかもしれない。ともあれ、この日もN響の実力は遺憾なく発揮された。ホルンを筆頭に、各パートのソロも鮮やかな出来だ。首席指揮者パーヴォ・ヤルヴィとの滑り出しはすこぶる快調という印象である。

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