2017-10

2015・10・9(金)プレトニョフ指揮東京フィル「不死身のカッシェイ」

      東京オペラシティ コンサートホール  7時

 リムスキー=コルサコフのオペラ「不死身のカッシェイ」が演奏会形式で上演された。実に珍しいオペラを紹介してくれたものである。

 私も彼のオペラはこれまで「五月の夜」「雪娘」「サトコ」「モーツァルトとサリエリ」「皇帝の花嫁」「皇帝サルタンの物語」「見えざる街キーテジと聖女フェヴローニャの物語」「金鶏」などをボリショイ劇場(来日公演)やマリインスキー劇場(現場、リヨン歌劇場(同)などで結構観たり聴いたりして来たつもりだが、この「不死身のカッシェイ」は今回が初体験だ。
(と書いたあとで思い出したのだが、7年前の8月、アシュケナージがEUユースオーケストラの来日公演で指揮した演奏会形式上演を聴いていた。だが全く印象に残っていなかったところからすると・・・・)

 75分弱の上演時間で、この作曲家の音楽特有の華麗な色彩感はやや抑制され、その代りに20世紀初頭の近代音楽的手法もある程度取りこまれている。門下生だったストラヴィンスキーがのちに同じ題材により書いた「火の鳥」には及ばずとも、リムスキー=コルサコフのオペラとしては、決して忘れ去られるべき存在ではないように感じられる。

 なお日本ではこれまで「不死身のカスチェイ」と表記されて来ているが、今回字幕も担当した一柳富美子さんによれば、「カッシェイ」が正しいとのこと。なるほど、ロシアの歌手が歌っているのを聴くと、まさしく「カッシェイ」と発音している。というわけで東京フィルも「カッシェイ」を採用した由(ちなみに「ホヴァーンシチナ」も「ホヴァーンシナ」が正しいという)。

 ミハイル・プレトニョフが、味のある指揮を聴かせてくれた。東京フィルも、ステージ上で演奏する時には、オペラをもたっぷりした音で響かせてくれる(いつもこうだといいのだが・・・・)。
 ミハイル・グブスキー(カッシェイ)、クセーニャ・ヴャズニコヴァ(その娘)、アナスタシア・モスクヴィナ(王女)、ボリス・デャコフ(イヴァン王子)ら、ロシア勢歌手の歌唱はさすがのものがあり、特にモスクヴィナの声のパワーは物凄く、オーケストラを圧して美声が轟き渡った。日本からは大塚博章が「嵐の勇士」役で共演した。
 合唱が新国立劇場合唱団。東京フィルのコンサートマスターは三浦章宏。

 なお開演前に朝岡聡がストーリーを10分ほど解説、全く知られていないオペラゆえに、このくだけたスタイルのトークと紹介は的確であった。8時半終演。

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