2017-08

2015・10・3(土)パーヴォ・ヤルヴィ指揮NHK交響楽団

   NHKホール  6時

 首席指揮者就任を記念する一連の定期の、その初日公演。マーラーの第2交響曲「復活」が演奏された。コンサートマスターは篠崎史紀、声楽ソリストはエリン・ウォール(S)とリリ・パーシキヴィ(A)、合唱は東京音楽大学。
 まさに注目のコンビの本格スタートにふさわしく、ホール内には強烈な期待感が漲る。

 パーヴォ・ヤルヴィのマーラーは、例のごとく鋭角的で、切り込むようなリズム感と、怜悧な旋律線を備えた音楽づくりだ。その一方、「間」をゆっくり採り、楽曲の細部まで精妙に神経を行き届かせる。宏大壮麗というよりは冷徹峻厳なマーラー像のイメージだが、残響のないこのホールのドライなアコースティックが、そういう特徴をいっそう際立たせるだろう。
 ただし1階席中央後方で聴いていると、そのアコースティックゆえに、音の潤いの無さ、余韻余情の無さは、如何ともし難い。もしサントリーホールで聴けば、その印象もかなり異なるだろうが。

 それにしても、N響の、特に金管群の上手いこと。今日は全身ハリネズミの如く毛を逆立てた演奏だったが、本気になった時のN響の燃焼度の見事さというものが、充分に感じられた。今春の協演の際よりも、指揮者の意図と、それを承けるオーケストラの姿勢とが、より明確に表れて来ているような気がする。
 聴衆のパーヴォに対する拍手と歓呼も、いっそう盛んであった。

 ともあれ、パーヴォの就任は、N響の歴史に面白い局面をもたらすだろう。今シーズンの定期のラインナップには、ドイツ系の重厚な音楽をつくる指揮者が全くと言っていいほど入っておらず、またプログラミングにも、レパートリーを少し拡げた斬新的な色合いが感じられる。こういった姿勢が、たまたま今シーズンだけのものかどうかは判らないけれども、いずれにせよこれらが、いろいろな意味での「N響の若返り」をもたらすかどうか、大いに注目されるところだ。

コメント

とりあえず一安心

2月の3プログラムでは終始「荒れた肌に厚化粧」といった感じで(NHKでもサントリーでも)、先行きがたいそう不安になりましたが、日曜日はそういうストレスは一切感じませんでした。パリ管との来日公演で聞かれたようなスタイリッシュ×ハイプレスなスタイルが決まっていて、とても愉しかった。Urlichtはもう少し明度を落として大切に扱ってほしいところだったけれど、その他の部分であれだけカッコいい音を気前良く聴かせてもらえれば、そんな個人の好みレベルのことなんて譲歩してもいいやという気分に。あのスリリングでチャーミングな質感は、確かにこれまでのN響には無かった要素。新しいオプションを手に入れて真の勇者になれるよう、頑張っていってほしいです。

待ちに待ったパーヴォのN響首席指揮者就任!私は2日目を聴きました。期待どおりの素晴らしい演奏、シェフ不在時は若干低迷していた感のあったN響だけれど見事に復活してくれた!日本のオーケストラの中ではノット/東響とともに今、最も目が離せないコンビでしょう。バンダを客席に配置したのは巨大なNHKホールならではの遠近感(デュトワも8番でやっていた)で効果的でした。N響での指揮者のソロ・カーテンコールは珍しい。N響の会員さんは年配者が多いせいか熱狂的な人が少ないので。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2266-80d6a6fc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

カテゴリー

全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」