2017-07

2015・9・2(水)下野竜也指揮東京都交響楽団

    東京文化会館大ホール  7時

 秋のシーズン開幕。第792回定期Aシリーズは下野竜也の客演で、コダーイの「夏の夕べ」、グリーグの組曲「ホルベアの時代から」、ドヴォルジャークの「第4交響曲」というプログラム。あまりなじみのある曲ではないにもかかわらず、客席はほぼ満員。最近の都響の人気を物語るだろう。

 今夜の圧巻は予想通り、ドヴォルジャークの「4番」だった。
 この曲、下野は以前に読響を指揮して素晴らしい演奏を聴かせたことがあるが、今回はさらにデュナミークの対比が強烈になり、いっそう鋭い起伏の生じた演奏になった。
 残響の少ないこのホールは、音を極度に明晰なものにしてしまうので、その特徴がひときわ目立ったのかもしれない。
 素朴な民族舞踊のような第3楽章さえも、強弱の対比を鮮烈にした荒々しいエネルギーに満たされた。終楽章の弾むようなモティーフ(何度聴いても「サン・サン・サントリー」と聞こえて仕方がない)も、リズミカルに際立つ。

 こういったメリハリの強靭さは日本の指揮者とオケにしてはむしろ珍しい部類に入るもので、━━「力み過ぎ」と言う人もいるかもしれないが━━むしろ非常に面白いものがあるだろう。
 ただその終楽章では、前回あれほど「大団円」的な雰囲気を突然つくり出して感動的だった叙情的なドヴォルジャーク節の主題が、今回は意外に際立たず、楽章全体を力で押し切ったかのような印象を生んだことだけがちょっと惜しいか。
 とはいうものの、大詰の盛り上げは、下野は相変わらず巧い。彼の創る音楽はますます逞しくなった感がある。

 都響(コンサートマスターは山本友重)は、特にこの「4番」の第1楽章中盤あたりからアンサンブルの見事さを発揮していった。

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