2017-10

2015・7・12(日)東京オペラ・プロデュース アルファーノ:「復活」

     新国立劇場中劇場  3時

 ハーディング&新日本フィルのマーラー「復活」は聴けなかったけれども、フランコ・アルファーノのオペラ「復活」というのをやっていたので観に行く。
 これは東京オペラ・プロデュースの第96回公演だ。このオペラ・カンパニーは、1975年にビゼーの「ミラクル博士」やブリテンの「炉(燃える炉)」で旗揚げして以来、他では演らないような珍しいレパートリーばかり取り上げて来ている。40年にわたるその意欲的な活動には、本当に頭が下がる。

 「復活」は、アルファーノ(1876~1954)が1904年に完成し初演した作品だ。「The VIKING OPERA GUIDE」には小さく載っているが、「新グローヴ・オペラ事典」には載っていない。しかし故・永竹由幸は「オペラ名曲百科」で詳しく取り上げている。

 これはもちろん、トルストイの有名な「復活」をオペラ化したものだ。が、原作における複雑な社会性などは棚上げにされ、見事にラヴ・ロマンスに仕立てられてしまっているのは苦笑させられる。
 音楽の上では、知らずに聴いていれば、これがロシアの物語であることはほとんど感じられないだろう(それはそれでいいだろうが)。唯一、第4幕冒頭にロシア的な旋律が嫋々と奏でられるのが、全体からするとむしろ異質に感じられるくらいだ。

 心血を注いで上演してくれたスタッフや出演者には申し訳ないが、私にはこのオペラは、どうにも興味を惹く音楽ではなかった。
 せめて演出面で、心理劇の要素を浮き彫りにしてくれれば別の興味が沸いたかもしれないが、例のごとく正面(客席)を向いたまま歌い、演技する、というパターンでは、芝居としての面白みも無い。このオペラに接するのは、私は、これが最初で最後だろう。

 演出は馬場紀雄、演奏は飯坂純指揮の東京オペラ・フィルハーモニック管弦楽団と東京オペラ・プロデュース合唱団、歌手陣はダブルキャストの今日は2日目で、垣岡敦子(カチューシャ)、古橋郷平(ディミトリ)、羽山晁生(シモンソン)他。
 古橋が歌唱と演技の面で最も映えていた。

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