2017-06

2015・5・27(水)OMURA室内合奏団東京公演

    紀尾井ホール  7時

 「長崎県初のプロオーケストラ」と銘打ち、大村市の「シーハットおおむら」に本拠を置く「OMURA室内合奏団」が東京に乗り込んで来た。

 プログラムには何故かオーケストラの沿革などプロフィールが記載されていないので、演奏会予告チラシの裏面を見るしかないが、2003年に「お披露目コンサートを開き」、04年に(正式に)「結成」されたとある。
 今日モーツァルトの「ピアノ協奏曲第20番」を弾いた迫昭嘉のところに、チラシには「初代音楽監督」と記されているが、いつからいつまで務めたのか? それもプログラムには記載されていない。初めて東京に打って出たオケとしては、少々手際が悪かろう。

 ともあれ、現在の芸術監督・村嶋寿深子(以前カザルスホールの制作スタッフだったあの人)が、03年に大村市体育文化センター館長に就任した際に、設立にとりかかったとのことである。コンサートマスターは、09年よりアーティスティック・アドヴァイザーを務める松原勝也。楽員数は、チラシによれば32人。ただし今夜の公演では、ヴィオラに柳瀬省太、ホルンに日高剛といった人々の他、チェロ、コントラバス、ティンパニに各1人の客員奏者が入っていた。

 プログラムは、前出のコンチェルトを挟んで、エルガーの「弦楽のためのセレナード」とベートーヴェンの「交響曲第7番」が組まれていた。
 一聴させていただいたところ、この合奏団は、弦楽セクションが━━松原勝也がリーダーを務めるだけあって━━充実しており、1曲目に弦楽セレナードを選んだことは、その意味では賢明であった。ただし、ベートーヴェンで露呈した管の不備━━特にオーボエとトランペットには強化が必須である。もっとも、ホルン・セクションは、今夜はすこぶる強力であった。

 大村市の音楽的環境がいかなるものか、同市を訪れたことのない私は全く承知していないが、その中で結成僅か10年強の室内オケがここまでの演奏水準に達していることは、ある意味では驚異的であろうかと思う。
 この演奏に、ただ「合わせる」だけでなく、感興の変化、微細なニュアンスの多彩な表現、もっと大きな起伏とテンポの流動性などが付加される日を待ちたい。「7番」の第1楽章提示部で、反復された部分の方が演奏に伸び伸びした雰囲気が加わっていたところからすると、やはり最初は緊張があったのかもしれない。

 客席はほぼ満員だったが、ロビーの雰囲気には、何となく長崎県人会のようなもの(それと、旧カザルスホールの同窓会も、だが)が感じられなくもなかった・・・・。

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