2017-10

2015・5・25(月)METライブビューイング
     「カヴァレリア・ルスティカーナ」「道化師」

   東劇  7時

 4月25日MET上演の、マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」とレオンカヴァッロの「道化師」2本立て。ファビオ・ルイージの指揮、デイヴィッド・マクヴィカーの新演出。
 これは今シーズンの「METライブビューイング」シリーズの最終演目でもあった。

 今回の2本立ての呼び物は、人気テナーのマルセロ・アルバレスが両者の主役を務めていたことだろう。
 「カヴァレリア・ルスティカーナ」のトゥリッドゥ役では、いつもの彼のイメージとやや違い、神経質で怒りっぽい、暗い感じの青年を見事に表現していたのが興味深い。また「道化師」では、人の良い、少し気の弱い夫という雰囲気の座長カニオという表現で、哀感を滲ませていた。まことに巧い演じ分けである。
 歌唱の点では、「カヴァレリア」の方がぴたりと嵌っていたかもしれないが、「道化師」の方も、その役柄表現の範囲内では見事なものだったと思う。

 その他の歌手たちでは、「カヴァレリア」でのサントゥッツァを歌い演じたエヴァ=マリア・ウェストブロックが、やはりずば抜けた存在感である。彼女のヴェリズモ・オペラは、私は実は初めて観たのだが、ジークリンデほどのはまり役とは言えないまでも、悩める女性を重々しく歌い演じて、巧いものだった。

 馬車屋アルフィオは、METのシーズンブックや日本版解説書の配役表ではジェリコ・ルジッチとなっていたので、これはオールスターキャスト上演だと思って楽しみにしていたのだが、ジョージ・ギャグニッザに変更になっていた。ま、それなりに演じ、歌ってくれてはいた。
 一方「道化師」の方では、パトリシア・ラセットがネッダで大熱演。トニオ役は、これはギャグニッザが歌うことが当初から発表されていて━━つまり前口上も彼が歌ったわけだが、どうも少し大味なのが気になる。本来この前口上は、情感をたっぷりこめて劇的に歌われれば、人生の悲哀を物語る感動的な歌になるはずなのだが・・・・。

 マクヴィカーの演出は、ヴェリズモ・オペラでの舞台としては珍しく、2作ともに回り舞台を効果的に使っていたのが面白い(初めはカメラが移動しているのかと思った)。特に「カヴァレリア」では、その舞台回転により、登場人物それぞれの悲哀を、変化を持たせながら浮き彫りにして行くという手法が効果を発揮していたのである。

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 まず演出が、素敵でした。
そして、どちらのヒロインもお見事。
インタビューで、感情中毒?と話されていましたが、歌唱も声もすごい。
パトリシアラセットさんは上野でトスカを聴きましたが、こちらのほうが演技がうまくて、びっくり。こちらの役のほうが、自分の要素と臆面なく話されていたのもびっくり。
男性はたじたじとなるかもしれませんが、オペラのことなので、痛快な演じ切り方でした。
現実でこのような痴話殺人では大変ですよね。

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