2017-08

2015・5・3(日)ラ・フォル・ジュルネ デュッセルドルフ交響楽団

    東京国際フォーラムA〈デカルト〉  11時30分

 「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2015」の2日目。
 アジス・ショハキモフ指揮デュッセルドルフ交響楽団の「恋する作曲家たち~ロマン派の”愛のパシオンの悩み!」と題されたプログラムで、マーラーの「交響曲第5番」の「アダージェット」、ワーグナーの「ローエングリン」から第1幕と第3幕の前奏曲および「トリスタンとイゾルデ」からの「前奏曲と愛の死」が演奏された。

 演奏自体は決して悪くなかったと思われるが、なにせ5000席の大ホールでPAをも使ったコンサートでは、演奏者の真価の全貌を聴きとるのは困難である。

 デュッセルドルフ響は、2013年5月27日にデュッセルドルフのトーンハレで、沼尻竜典が武満と「第9」を指揮したのを聴いたことがある。今回はお祭りイヴェント出演のための来日だから、楽員の構成がどうなっているのかは定かでないが、一応まとまった演奏は聴かせてくれていた。
 アジス・ショハキモフというウズベキスタン出身の27歳の若手指揮者は、私は今回初めて聴いた(昨年日本センチュリー響や山形響に客演した時には聞いていない)が、今日のマーラーやワーグナーでは、自然体の指揮で音楽を手堅くバランスよくつくり上げていたようである。

 だがこのコンサート、5000人収容のホールでLFJのお客さんを相手に聴かせるには、選曲はいかがなものか。「第3幕前奏曲」を除けば、すべてピアニッシモ中心の、非常に遅いテンポの曲ばかり。滅多に聴けぬクラシックのオーケストラを・・・・と思ってやって来た家族連れに楽しんでもらえたのだろうか? 「聞いたことのあるフシ」は、おそらくひとつも出て来まい。こういう時と所でワーグナーをやるなら、せめて「マイスタージンガー」前奏曲とか、「タンホイザー」序曲とか━━。

 好天の休日、会場は結構な盛況だ。チケット購入窓口には長い行列ができていたが、ソムリエに聞いた話では、これはと思われるコンサートはどれも売り切れ続出とか。たまにはクラシックでも・・・・という親子連れの人たちにとって、心から愉しめるものであってくれればいいけれども。

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この音楽祭。ルネ・マルタンがジャズではミンガスのコンボものが好きということだそうだが、そのせいか編成の小さいものは驚くほどマニアックで考え抜かれているのに対し、大きな編成ものになればなるほどけっこうアバウトというか大雑把な構成が目につく。

Aホールを客寄せパンダ的に考えるのは確かに理にかなってはいるが、正直それだけではもうお客さんが納得しないところにまで欲求がこのあたりのものにも高まっているような気がする。

このあたりが不得手ならいっそのことAホールは別の人に案を出してもらい、それを参考に自分がアレンジするというようにしてはどうなのだろうか。

ただだからといって「アルルの女」の初稿版とか、「グランドキャニオン」の初演版とかやられると、正直大歓迎ではあるけど5千というキャパを考えると、自分でもちょっと尻込みしてしまうので、けっこう難しいところではありますが。

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LFJ2015

ローエングリンの前奏曲は、マイスタージンガー並みに、わりと知られているのではないでしょうか?ホールAへ行く人たちは、音楽を聴くよりもお祭りの雰囲気を楽しみに行く人たちではないかと思います。
ワタシは第1回のベートーヴェンのときから毎回行っていますが、ホールAに足を踏み入れたことはありません。どんなプログラムで誰が出演しようとも、あんなとこじゃ聴けません。

今までの音楽祭の成功を実際より大きく見せて来たために、少し下り坂になっても抜本的改革が出来ないという、日本の企業にありがちな光景ですね。テーマ作曲家をボカして、有名曲を増やすくらいでは客は戻らないでしょう。演奏の質を上げるか、お祭りに徹するか、フランス直輸入の看板を外して日本の独自路線を行くかの三択ではないかと思います。

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