2017-06

3・22(日)ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団「モーツァルト・マチネ」

    ミューザ川崎シンフォニーホール  午前11時

 前音楽監督ユベール・スダーンの時代に始まった日曜日の「モーツァルト・マチネ」も、今回で第20回を迎えた。今日は、昨年から音楽監督となったジョナサン・ノットが指揮するので期待充分、横浜の「オテロ」の前に聴いておこうと出かけた次第。
 プログラムは1時間強の長さで、シュニトケの「ハイドン風モーツァルト」、ハイドンの「交響曲第86番」、モーツァルトの「交響曲第31番《パリ》」。

 2階正面最前列(2CA1列)という至近距離で聴いたので、オケの細部まで聞き取れ、なかなか愉しかった。
 シュニトケのこの作品を聴くのはもう何回目かだが、こういう位置で聴くと、弦楽器群が移動しながら弾くその音像の動きや、2人のコンサートマスター(グレブ・ニキティン、水谷晃)がつくり出すパートの対比などが明確に理解できて、その面白さだけは味わえる━━しかし、作品自体は、やはりつまらないものだ。

 ハイドンの「86番」はちょっと重い演奏だったが、やはり圧巻は、モーツァルトの「パリ」であった。ノットが構築する明確なフォルム、歯切れのいいリズム、のびやかな躍動に東京響が鋭敏に応え、きわめて豪壮な演奏となった。まさに「パリ」にふさわしい演奏だ。
 この第1楽章を豪快に押すダイナミックな演奏というのは、不思議に少ないもので、━━ベームがベルリン・フィルを指揮した録音がその唯一の例といってよかったが━━、今回のノット&東京響の「パリ」の第1楽章は、おそらくそれに最も近い出来といってよかったのではなかろうか。

 このジョナサン・ノットという人は、モーツァルト演奏においてもすばらしい感性を発揮する。東京響は、良い指揮者を音楽監督に戴いたものである。
        ⇒別稿 モーストリー・クラシック6月号 公演Reviews

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2116-56ce8900
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

カテゴリー

全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」