2017-06

3・15(日)山形交響楽団ユアタウンコンサート

   新庄市民文化会館  4時

 新庄は山形新幹線の終点である。東京から3時間半、山形駅からでも45分かかる。
 天気予報では、山形は連日のように雪と表示されていたので、びくびくしながら出かけたが、案に相違して山形市あたりは雪のユの字もなく、新庄市でも雪は道端に積み上げられて残るのみ。無風快晴、実に爽やかな天候であった。

 新庄市民文化会館は座席数1034。今日は満席というほどではなかったが、お客さんたちは熱心で、温かい。
 山形交響楽団は、山形市内だけでなく、米沢をはじめ県内各地で定例的に演奏会を行なっているが、新庄でのコンサートもその一環。主催者山形交響楽協会と、山響ユアタウンコンサート新庄公演実行委員会だ。私の方は例のごとく、地方都市でオーケストラがどのように活動し、地域の人々がどのようにそれを愉しんでいるかを視ることに個人的な興味があったわけだが、今回はその他に文化庁系の芸術文化振興基金助成の事後調査報告という仕事もあった。

 今日は、音楽監督の飯森範親によるモーツァルト・プロ。「交響曲第17番」、「ホルン協奏曲第1番」(ソロは東京響首席の大野雄太)、「交響曲第41番《ジュピター》」。
 これは、飯森と山響が8年かけて取り組み、先ごろ完結した「モーツァルト全交響曲ツィクルス」のエコーであり、アンコール・コンサートの一環とでもいうべきものだろう。

 飯森の自信満々の指揮と形容してもいい雰囲気が感じられるステージだったが、ただ山響の方は、「第17番」にしても「協奏曲」にしても、何か重く、ノリの不充分な演奏に聞こえた・・・・前者の第2楽章など、本来は指揮者もオケも、もっと流れのいい、流麗な中にも躍動感のあるアンダンテを演奏するつもりだったのではなかろうか。

 残念ながらこのホールの音響がドライで、しかも管楽器の音がまるで「ラッパ吹込みのSPレコード」の音のように聞こえるというハンデを負っているので、演奏に瑞々しさが欠けた印象になってしまうのもそのためだろう。
 とはいえこれも、指揮台の上で聴くのと、客席前方、または(私の席の位置のような)客席後方で聴くのとでは、アコースティックも違うだろうし、印象も違ってくるかもしれない。「ジュピター交響曲」になると、音楽自体に強靭なエネルギーがあるので、その絶え間ない推進性がホールの音響の不備をさえ克服する・・・・となったのは確かだったが。

 終演後、ホワイエでは、ファンが飯森と大野を囲んでの交流会、サイン会などが開かれていた。地方都市オーケストラには、こういうイベントを定例化しているところがいくつかある。群馬交響楽団も、たしか今でもやっているはずである。
 地方取材の時には大体とんぼ返りというケースが多いのだが、せっかく3時間半かけてここまで来たからにはと、初めて天童温泉に立ち寄り、一泊することにした。温泉にでも浸かれば体調も回復するだろう、と。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://concertdiary.blog118.fc2.com/tb.php/2110-bbaa0ccc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

Since
September 13, 2007

これまでの来訪者数

最近の記事

カテゴリー

全記事表示

全ての記事を表示する

RSSフィード

ブログ内検索

プロフィール

リンク

News   

雑誌 モーストリー・クラシック に連載中
「東条碩夫の音楽巡礼記」