2017-10

2・28(土)山田和樹指揮日本フィル マーラー・ツィクルス第3回

     オーチャードホール  3時

 武満徹の「3つの映画音楽」に、マーラーは「交響曲第3番」。後者での協演は栗友会合唱団と杉並児童合唱団、アルトのソロが山下牧子。
 今日も全席完売で、立見席も埋まっていた・・・・そうだ。私の席からは見えなかったが。

 先日の「復活」があまりに見事だったので、今回の「3番」も━━と思っていたが、ちょっと期待が大きすぎたか? 
 もちろん演奏は,ピアニッシモと「間」とを重視した丁寧なつくりだったし、山田和樹が描き出すマーラー像は、若々しく健康で溌剌とした青年の息吹といったイメージをますます強く表しているように感じられた。それはこの「3番」という作品の性格にも照らして、当を得ているだろうと思う。
 日本フィルも大奮闘、ホルン・セクションに若干の乱れがあったことを除けばまず無難だったし、舞台袖の彼方から響いて来るオッタヴィアーノ・クリストーフォリのポストホルン・ソロは、うっとりするほど美しかった。

 ただ、聴いていて感じたのは、この壮大な起伏に富む、並外れて長大な自然詩を感動的に描き出すには、もう少し、しなやかさ、豊麗さ、流れの良さ、快い緊張感━━といったものが演奏にあったらな、ということ。

 「3つの映画音楽」は弦楽合奏のみの作品で、かなり鋭角的な音色と表情で演奏されたが、これも作品の本来の性格に合っているだろう。
 だが、今日の演奏では、この作品での弦の音色がそのままマーラーに引き継がれてしまっていたような感もあって・・・・そのこと自体には賛意を表しかねるけれども、第6楽章では、それがまた別の意味で面白かった。今日のプログラムにおいて、もし第6楽章の弦の主題が、先だって演奏された武満作品の弦楽の世界が浄化されたもの━━という関連性を形づくっていたとしたら・・・・などと勝手なことを想像しつつ聴かせてもらっていた。

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