2008-07

5・9(金)旅行日記第1日
バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン

  フィルハーモニー・ベルリン

 時差調整のため、前日夕方ベルリンに入る。雲一つない快晴。暑いが、実に爽やかな天候だ。夜8時よりフィルハーモニーで、ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンの演奏会。モーツァルトのピアノ協奏曲第27番とブルックナーの第8交響曲(ハース版)という、いかにもバレンボイムらしい長大なプログラム。終演は当然10時半になる。

 協奏曲のソロは、もちろんバレンボイム自身だ。オーケストラの音色は清澄だったが、彼のピアノの方は終始囁くような音量で、テンポもゆっくりと、何かしんねりむっつりと粘った演奏なのがどうにもぴんと来ない。こういうスタイルの演奏をたまに聴くのも悪くはないのだが、新鮮というイメージとも感じられなかったのは、演奏に生気が不足していたからではなかろうか。しかし客席は盛大な拍手。

 ブルックナーの「8番」では、弦がよく鳴っていた。金管が引込み気味に聞こえたのは、こちらが1階席(やや「右側12−8)にいたせいかもしれない。かなり大らかな演奏で、壮大な伽藍といった風格からは程遠い。清澄さや高貴さをこの曲に求める必要はない、といわんばかりで、ブルックナーの野人としての素朴さの面を浮き彫りにしたような演奏に感じられる。まあ、予想していないわけではなかったが、あまり感動を呼ばぬ演奏だ。だがこれも場内はスタンディング・オヴェーション。バレンボイム御大、相変わらずの人気。

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