2020-04

7・27(日)山響&仙台フィル 合同演奏会 小泉和裕指揮

   山形市民会館  4時

 同じ指揮者と同じオーケストラ、同じプログラムによる合同演奏会だが、こちらに来ると演奏会タイトルのオケの名称の順序が、当然ながら逆になる。巨人・阪神と阪神・巨人、早慶戦と慶早戦、の類か。

 今日の会場は、客席数1202の山形市民会館。昨日と同様、お客の入りがあまり芳しくないのが残念だ。ただ、演奏後における聴衆の拍手とブラヴォーはこちら山形の方がやや盛んのようである。スタンディング・オヴェイションを続けている人も少なからず見受けられた。

 演奏の出来についても、やはり2日目とあって、昨日よりもさらにまとまりが良くなっていた。
 「ローマの祭」の第1曲と第4曲における暴力的な激しさの阿鼻叫喚が、これほど均衡ある音で響いていたのも稀だし、「ローマの松」第3曲における夜の静寂の描写がこれほど美しく行われた演奏も、滅多に聴けないものであった。小泉の音づくりの巧みさと、2つのオーケストラが気持をぴったり合わせて演奏したことの成果が見事に実を結んだものと言っていいだろう。

 バンダは、「祭」第1曲では客席下手側出口付近に置かれ、3本のトランペットの上手さとバランスと良さとで、凶暴なスペクタクルの場面を描くのに貢献していた。ただし「アッピア街道の松」の方では、客席最後方に金管群が一列に配置されたが、入りの個所で2回のミスがあった(昨日は完璧だったのに)のは何とも惜しい。
 またクライマックスでは、客席下手側寄りに座っていたわれわれには、バンダは舞台上のオケの強力さにマスクされ、ほとんど聞こえなかったという状態も生じていた。━━聞こえすぎるのも困るが、聞こえないのも困る。舞台との距離感を出すという狙いだけでは解決できぬ問題である。

 なお、つまらない話だが、どういうわけか昨日も今日も、コンサートの最後の最後の「アッピア街道の松」のさなかに席を立って出て行くご老体が各1人いた。それでも昨日は、そっと脇の出口から出て行ったからまだましだが、今日の御仁と来たら、客席中央通路を堂々と後方の、しかも演奏中の(!)バンダの方へ向かって行ったのだから、どういう神経の持主だか。いちばんの聴きどころで聴衆の気を散らした責任は大きく、腹立たしい限りである。

 まあ、そういう余計な出来事があったものの、演奏自体はすこぶる聴きごたえのある水準に達しており、遠路遥々聴きに行って決して損はしなかったのは確かである。
 この合同演奏会は、2年前の飯森範親指揮によるマーラーの「復活」(東日本大震災復興祈念)に続く今回が第2回で、当面は2年に1度実施して行く計画の由。集客の問題さえ解決できれば、その意義も十全のものとなることは間違いない。

 7時31分発の「つばさ」で帰京。今日の山形は風もあり、予想外に暑くならなかったのはありがたかった。深夜の東京も意外に暑くないことにとりあえず安堵。
       ⇒モーストリー・クラシック10月号 公演Reviews

コメント

こんにちは。 三部作には吹奏楽顧問先生がバス二台をしたて片道4時間かけて生徒さんに鑑賞してもらいました。初めてオケ聴かれたのは9割だそうです! 半年以上レスピ-ギ を練習されてとても良い勉強になったそうです。
他に友人からはいくらプロでも三曲は厳しそうだとのこと…でも良かったと喜んでました♪

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