2019-07

11・18(月)METライブビューイング ショスタコーヴィチ:「鼻」

     新宿ピカデリー  午前10時

 メトロポリタン・オペラで、去る10月26日に上演されたステージのライヴ映像。
 内容については、2010年3月18日と、今年10月8日とに、METの現場で観たものとほとんど同じだから、重複して書くのは避ける。ただし、今回映像記録された日の上演は、指揮がゲルギエフでなく、パヴェル・スメルコフに替わっている。

 改めて映像で見ると、主人公コワリョフ役のパオロ・ジョット(映像の中で紹介される時には「ショット」と聞こえる。スペルはSzotだから微妙なところだろう ※註)の巧さが、いっそう目立つ。そのへんを面白く味わえるのは、やはり近接映像の強みである。
 それに、歌詞だけでなく、舞台上に投映されていた言葉のうち、重要なものが字幕で表示されるというのもありがたい。幕切れの字幕が「終」でも「完」でもなく、「おしまい」と出たのも、ちょっとしたことだが、ドラマの流れからみても、秀逸なセンスだ。

 ただ、METの現場では、巨大な舞台いっぱいに空間的な拡がりを以って繰り広げられていた様々な光景やアニメが、ここ映画館では制約された大きさのスクリーンに凝縮されてしまうので、ただでさえ目まぐるしい動きがさらに誇張されて見えるということになって、些か疲れるのは確かである。それに、私がいつも観ている東劇に比較すると、新宿ピカデリーの音量は(若干程度だが)大きすぎる。それもまた疲れる要素の一つだ。

 インタビュー・コーナーはピーター・ゲルブ(MET支配人)とウィリアム・ケントリッジ(演出)の対談のみ。ゲルブはこのプロダクションがケントリッジの提案によるものだったという意味のことを喋っていたが・・・・3年前にはたしか、自分が支配人に就任するに際しこの作品を上演したいと思いつき、ケントリッジに演出の白羽の矢を立てたとか何とか、そう言っていたのではなかったっけ?


※以下のような指摘のコメントを頂戴しました。
【Paolo Szotはポーランド系ブラジル人のようで、ポーランド語のszはシマノフスキSzymanowskiやヘンリク・シェリングHenryk Szeryngのように「シ(ュ)」の発音なので、ジョットではなくショットでいいかと思います。】

(御礼)
 重要なご指摘です。ありがとうございます。今回は、上映制作元・松竹の表記に従っていました。ただし松竹も、MET側の発音表記案内を参照していたはずだと思います。

 それにしても、日本語表記は、どれを基準にするか、難しいですね。「パルジファル」も、北ドイツでは「パルジファル」、南の方の、特にフランケン(ワーグナー一家の本拠の方)では「パルシファル」だそうで。日本のメディアでの標準表記が前者、NHKや松竹が後者、となっているのも、そうした理由に因ります。

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