2017-10

11・7(木)ライプツィヒ弦楽四重奏団とペーター・レーゼル

   紀尾井ホール  7時

 「音楽の友」の「コンサートガイド」に掲載されている演奏会タイトルは、「ペーター・レーゼル ドイツ・ロマン派ピアノ音楽の諸相2013 室内楽2~シューベルトの《ます》」となっているが、このコンサートの実際の主役は、ライプツィヒ弦楽四重奏団である。
 1988年に「新ライプツィヒ弦楽四重奏団」として結成され、2008年からは第1ヴァイオリンがシュテファン・アルツベルガーに替わっている、れっきとした名門弦楽四重奏団だ。

 そのライプツィヒ弦楽四重奏団が、前半でメンデルスゾーンの「第3番」と、シューマンの「第3番」を演奏してくれた。
 メンバーの大半がかつてライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団で弾いていた人たちだけに、その演奏は、明らかにあのドイツの古都を連想させるしっとりとした陰影の濃い独特の音色に満たされている。これは本当に、よき伝統の強みともいうべく、不思議にほっとするような、落ち着いた気分に引き込んでくれる響きである。こうした音色を今でも掲げている弦楽四重奏団は、むしろ貴重な存在であろう。
 メンデルスゾーンが「落ち着いた活気の優雅さ」で演奏されたあとに始まったシューマンが意外に現代音楽的(?)なイメージに感じられてしまったのも、この陰影に富む音色と表情で演奏されたことの影響(反動?)だったか? 

 休憩後に初めてペーター・レーゼルがにこやかに現われ、シューベルトの「ます」で協演。コントラバス奏者として河原泰則が加わった。これもまた、久しぶりに聴く、実に柔らかい、温かい音楽である。

 アンコールではその有名な第4楽章がもう一度演奏されたが、その最後の頃には、またあの第5楽章に続いて行くかのような気分に引き込まれていた。演奏が終ったのでハッと我に返った、という心理状態であった。拍手が起きるまでちょっと間があったのも、客席にもそんな「うっとり感」が流れていたのではなかろうか、と、これは私の勝手な想像。

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