2019-11

10・24(木)マレイ・ペライア・ピアノ・リサイタル

   サントリーホール  7時

 バッハの「フランス組曲第4番」、ベートーヴェンの「熱情ソナタ」、シューマンの「ウィーンの謝肉祭の道化」、ショパンの「即興曲第2番」および「スケルツォ第2番」というプログラム。これは、今回の日本での3回のリサイタルに共通したプログラムだった。

 これに先立つ2回のリサイタルを聴いた人(複数)の話によると、最初のトリフォニーホール(15日)での演奏は、およそ「ペライアらしからぬ粗い」もので、次の彩の国さいたま芸術劇場(19日)のそれは「情熱的で密度の濃い最高の出来」だったという。では今日の演奏は如何に?と、終演後にその人たちに尋ねたら、最も「落ち着いた演奏」に聞こえたとのことであった。

 これについては、マネージャー筋に近い人の話も興味深い。
 曰く、トリフォニーホールでは、ペライアがホールとピアノの響きのバランスに慣れず、神経質になって演奏に集中力を欠いた。だがさいたま芸術劇場は、中ホールの響きが彼自身に取って快く、聴衆も満杯で雰囲気も盛り上がっていたため、思い切って演奏ができた。そして今日は、テレビ中継が入っていたため、演奏も若干慎重になり、音楽づくりにもバランスを考慮したものになっていたようだ――と。

 私の印象でも、今夜の演奏は、思いのほか端整なものに感じられた。それは、透徹した白色の光の中に息づくバッハやベートーヴェン、シューマンやショパン・・・・とでも言ったらいいか。豊かな均衡を保った、神経の行き届いた演奏だった。だがそれでもやはり、さいたま芸術劇場での演奏を聴いてみたかったな、という思いは消えない。

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