2019-11

10・23(水)フランシス・プーランクの夕べ

   東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル  7時

 プログラムが実にユニークだった。
 第1部ではピアノ(菊地裕介)を中心に、ソロで「メランコリー」と「3つの小品」、ソプラノ(臼木あい)との「モンパルナス」、フルート(上野由恵)との「ソナタ」、クラリネット(伊藤圭)との「ソナタ」、そしてフルート、オーボエ(大島弥州夫)、クラリネット、ファゴット(黒木綾子)、ホルン(福川伸陽)との「六重奏曲」が演奏された。

 次いで第2部では、鈴木雅明指揮東京フィルハーモニー交響楽団を中心に、「オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲」(オルガン・ソロは鈴木優人)および「スターバト・マーテル」(新国立劇場合唱団と臼木あいが協演)が演奏されるという具合であった。

 このように、ソロ曲から室内楽、協奏曲、大編成の声楽と管弦楽までを一夜に網羅してしまう「ジャンル横断のプログラム」は、コンサートとしては珍しい。オーケストラ事務局にはもちろん、音楽事務所にもなかなか出来ぬ類のものだろう。しっかりした組織の東京オペラシティ文化財団ゆえに制作できたコンサートといえようか。
 まして、没後50年とはいいながらも、わが国では演奏の機会が決して多いとは言えぬプーランクの作品集。いろいろな意味で、これは貴重なコンサートであった。企画を賞賛しておきたい。

 ソリストたちも腕利きばかりだ。特に菊地裕介の進境が目覚ましい。それに何といっても、曲がいい。
 「スターバト・マーテル」は、私の好きなあのプーランク特有の暗いハーモニーの変化があまり浮き彫りにならず、少々物足りなかったが、ナマで聴けただけでも有難いことだから、多少の意見の違いは伏せておこう。
 プログラムが豊富だったので、終演は9時半を過ぎた。

 些末なことだが、ソロや室内楽が演奏されているインティメートな雰囲気の第1部で、オケの椅子や譜面台などが舞台後方に雑然と置かれたままになっていた(並べた方は、ちゃんと分類したつもりかもしれないが)のには、視覚的に少々興を殺がれ、何か落ち着かない気分にさせられてしまった。ハープとコンバスは仕方ないにしても、椅子と譜面台くらいはハケておいて欲しかった。どうせ休憩時間に舞台がつくれるのだし。

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