2009-11

3・30(日)地方都市オーケストラ・フェスティバル第4日
小泉和裕指揮 九州交響楽団

 トリフォニーホール (マチネー)

 今日は一転してチャイコフスキー・プロ。「エフゲニー・オネーギン」からの「ポロネーズ」「ヴァイオリン協奏曲」「交響曲第4番」、アンコールで「オネーギン」の「ワルツ」という名曲の組み合わせ。

 現首席指揮者・ミュージック・アドヴァイザーの秋山和慶は、前夜の広島響(音楽監督・首席指揮者を兼任している)の演奏会を指揮したので、今回は元首席指揮者の小泉和裕が振った。
 そうなれば秋山や、前シェフの大山平一郎が指揮する時とは全く異なったタイプのカラーが出るのは当然だが、とにかく朗々とよく鳴る。30年前のこのオケを思うと、うたた感ありだ。それだけ若い優秀な楽員が主力を占めるにいたったのだろう。
 弦の分厚いうねりや、金管の底力ある咆哮は、小泉特有のもの。それに音楽の押しの強さ、クライマックスへのもって行き方の巧さ、壮大志向など、最近の彼の音楽づくりは、ある部分で後期のカラヤンにますます似てきたような気がする。
 もっとも、35年前にカラヤン国際指揮者コンクールに優勝し、その2年後に新日本フィルの音楽監督として華々しくわが国の音楽界に登場した時から、小泉の音楽にはカラヤンの影響を強く受けているような傾向があった。悪いことではない。そのような壮大指向の演奏も、オーケストラ音楽の魅力の一つだからである。

 なお、協奏曲でソロを弾いた矢野玲子は、2004年のジュネーヴ国際コンクール最高位を取り、現在パリ国立高等音楽院在学中だが、濃厚な音色のレガートを駆使し、実にスケールの大きな「歌」をつくる人だ。今日もまた、すばらしいソリストの演奏が楽しめた。
 
 お客さんは比較的よく入っていた。今村晃事務局長・音楽主幹が、「デプリーストのラスト・コンサート(東京都響)じゃなく、こっちを聴きに来てくれた人が、ほらこーんなに」とリストを見せてうれしそう。彼は以前、都響事務局にいた人だ。その気持は解る。

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