2020-05

6・21(金)ダニエル・ハーディング指揮新日本フィルハーモニー交響楽団

   すみだトリフォニーホール  7時15分

 マーラーの交響曲第6番「悲劇的」。
 アンダンテを第2楽章に、スケルツォを第3楽章に置いた版による演奏。私は未だにこの方法に馴染めない――それは第3楽章と第4楽章の続き具合という点からなのだが。

 それは別として、ハーディングは実に巧くこの曲をまとめていた。
 一貫して速めのテンポを保ち、殊更に作り物めいた演出を施すこともなく(新日本フィルを指揮した時には常にそうだが)、見通しのいい構築に、明晰な音色と歯切れのいいリズム感を以って滔々と押して行く。低音域に力強い重心を置いてオーケストラ全体に安定感を与え、しばしば低弦に鋭く荒々しいアクセントを付けて演奏全体を揺り動かす。

 カンブルランが読売日響を指揮した時(今年3月)のようなデモーニッシュな味はないけれど、どんな狂暴な曲想の個所においても一種の清新な雰囲気が感じられるところに、若いハーディングの音楽性と、このオーケストラの個性とが示されているだろう。
 これは、「運命」による打撃を受けて再起不能に陥った英雄の悲劇・・・・というよりは、むしろ「すがすがしい青年の遭遇する若々しい闘争」といったイメージか。

 新日本フィルの演奏は、ホルンをはじめとして、細かい所ではいろいろあったが、全体に渾身の力演であり、あふれる熱気といったものも充分感じられたので、ここでは、好しとしたい。同じく金管にいろいろあった昨夜のN響と異なるのは、その点にある。

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