2008-05

3・17(月)旅行日記第3日
ザルツブルク・イースター音楽祭 「天地創造」

  ザルツブルク祝祭大劇場

 数年前にラトルがこの音楽祭で指揮したハイドンの「四季」が非常に痛快な演奏だったので、今回の「天地創造」は、「ワルキューレ」以上に期待していたのだが・・・・。

 たしかに、ここぞという個所でぐいぐい煽って盛り上げる呼吸は、さすがの演出巧者といえよう。テンポのみならず、デュナミークや細部の音色にいたるまで神経を行き届かせるのが最近のラトルだ。
 「ワルキューレ」に聴かれたテキストと音楽との密接な結合は、ここでも大いに発揮されていた。だが、それを強調するあまり、楽曲の総合的なバランスをも崩して憚らぬやり方には、いささか賛同しかねる。たとえば第2部冒頭のガブリエルのアリアで、「und」前後の個所を、なぜあんなに大幅にテンポを落して歌わせるのか。また第2部最後の3重唱のうち、「主が顔をそむければ」のくだりだけをあれだけ重く遅く演奏させる必要があるのだろうか。
 それでも楽曲のバランスは崩れていないと主張する人たちとは主観的に異なるところだが、しかし私にはこれは、あの「大」アーノンクールやハーディングがさかんにやっているような、テンポを異常に強調する手法の悪しき影響に思えてならないのである。
 序奏での極度に遅いテンポに関しても、同じようなことが言えよう。

 とはいえ、また誉め言葉に戻るが、それほど妙にいじくらない個所・・・・第2部前半の3重唱でのラトルの追い込みと盛り上げなどは見事なものであった。そのあとのラファエルによる、獣や虫たちが生まれる場面のレチタティーヴォも、トーマス・クヴァストホフの絶妙な歌唱表現も手伝って、実に生き生きとしたいいテンポの音楽になっていた。

コメント

ラトルの得意なハイドン?

私たちは後半のチクルスでしたが、先生のご指摘になっているテンポの強調等は、私にはあまり気になりませんでした。ただ思い返せばいささかバランスが悪いと思った点もあります。ハイドンはあまり捻くらずに素直に演奏してほしいですね。
 先生のブログには記載がありませんでしたが、もう一つのプログラムのドヴォルザークのチェロ協とブラームスの交響曲1番、そしてゲネプロで取り上げたベートーヴェンの交響曲6番についても書かせてもらいます。まずドヴォルザークですが、シフの出来が非常に悪く、聴くに耐えないものでした。音程は合っていないは、音は飛ばすは、テンポは乱れるはで散々なできでした。安永さんが顔をしかめるのが見えました。シフの手をよくみると指の動きがもたついたり、震えているのが見えました。病気なのでは?
後半のブラームスは良いできでした。去年2階席で聴くとひどい音がすると言った原因のブラームスなので、今年はどうなる事やらと心配しておりましたが、案に相違して今年は2階席でも柔らかく良い音で聞けました。平土間席のかなり前の方で聴いていた仲間も良い音だったと言っています。ただ先生の席、平土間の奥の方ではどんな音になっていたでしょうか。
ゲネプロは短いプローベの後でベートーヴェンの交響曲6番を全曲やりました。確かに良い演奏ではありますが、この曲の真の名演とはどういう演奏か、私自信明確なビジョンを持っていませんので何ともいえません。それこそ先生の評価を聞きたいぐらいです。来年は私らも後半のチクルス(4/10〜)に行きますので、先生もぜひ先生も後半にいらっしゃいまし。

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