2019-05

11・27(火)マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団のベートーヴェン~2

     サントリーホール  7時

 第2日は、「第1番」「第2番」「第5番《運命》」というプログラム。
 最初の2曲では弦12型編成だったが、「第5番」では一挙に16型(但し管はオリジナル通りの2管編成)に拡大された。作品の性格に対応する、もっともな手法であろうと思う。

 演奏の特徴は昨日のそれとほぼ同様だ。但し全体に今夜の演奏の方が何かいっそうのリキが入っていて、推進力といい音の密度といい、非常に強いものがあったように感じられたのだけれど、如何。
 「第1番」は、まあこのコンビならこの程度の演奏は当然だろう、というものだったが、「第2番」の、特に後半2楽章では、音楽にみるみる強靭な力と密度が増し、12型とは思えないほどの厚みと重量感のある響きに盛り上がって行ったのには驚かされた。

 「運命」でも快速なテンポが採られ、第1楽章には休みなく前進し驀進するエネルギー感があふれる。第4楽章では、特に展開部でのひた押しに押す力は圧倒的で、それはこの作品の物凄さを改めて認識させてくれるに充分なものであった。
 基本的にはイン・テンポの演奏だが、昨日の「英雄」と同様にデュナミークの変化は極めて緻密で、主題やモティーフを受け持っている楽器のパートを瞬間的にスッと浮き上がらせたり、音楽が昂揚するにつれ楽器のバランスを少しずつ変化させて行ったりする精妙な指揮を聴くと、マリスがこのオケを見事に掌握しているさまが窺えるだろう。昨日のこの欄では「あまり大胆な試みをせず」と書いたが、これは取り消さなくてはならぬ。

 アンコール曲はまた弦だけで、ハイドンの「セレナード」。終ってマリスが弦楽器奏者たちを答礼のため立たせた時、演奏していなかったファゴット奏者の1人が釣られて立ち上がったものの早トチリに気づいて慌てて腰を下し、大いに照れまくって顔を抑えたり頭を抱えたりしながら周囲の仲間たちから冷やかされている光景は、何とも可笑しかった。

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