2019-08

11・22(木)藤村実穂子リーダーアーベント

   紀尾井ホール  7時

 すでに日本でも圧倒的な人気を集めている藤村実穂子の独墺歌曲の夕べ。客席は一杯に埋まっていた。聴衆の拍手のタイミングも、完璧なものだった。

 プログラムは、シューベルトの作品から「湖で」など5曲、マーラーの「亡き子をしのぶ歌」、ヴォルフの「ミニョンの歌」、R・シュトラウスの「献呈」など6曲という構成だったが、これはなかなか巧みな配列構成だ。プログラムを追うごとに、ダイナミックな色合いやドラマティックな表現が次第に増して行き、高まって行くという流れを感じさせる。
 その中でもヴォルフの歌曲は、今夜の白眉だったのではないか。やや悲劇的な様相を帯びた、ホールの空気をびりびりと緊張させるような彼女の声は、ヴォルフの作品のような陰翳にあふれた歌において、いっそう凄味を発揮しているように思う。

 彼女も、以前とは少し声の質と色合いが変って来たように感じられるが、――しかし、これほど重量感あふれる巨大なスケールをもった歌唱を聴かせる日本人歌手が、かつて存在したであろうか?

 ピアノはヴォルフラム・リーガー。この人も、温厚な演奏ながら、なかなか味があって好い。
 

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