2020-07

11・13(火)ラドゥ・ルプー・ピアノ・リサイタル

   東京オペラシティコンサートホール  7時

 一昨年(2010年)秋に来日した時は、体調不良のため京都で1回演奏会をやっただけで帰国してしまったので聴けず。とすると、ルプーの演奏を聴いたのは2001年以来11年ぶりというわけか。

 彼はそれまでは3~5年に1度ずつ来日していたのに、今世紀に入ってからは、とんと御無沙汰だった。
 今回も、手を傷めたとかで川西での公演をキャンセルし、ファンをだいぶ心配させたが、そのあとは復帰して何とか今夜の最終公演までこぎつけた。

 今夜のプログラムは、シューベルトの「即興曲 作品142」、フランクの「前奏曲、コラールとフーガ」、ドビュッシーの「前奏曲集第2巻」。アンコールがドビュッシーの「雪の上の足跡」及びシューベルトの「楽興の時第2番」。
 全体に遅いテンポ(というイメージの)の作品、フォルティシモがない(というイメージの)作品ばかりが並び、非常に沈潜した世界が形づくられる。

 もっとも、遅いテンポでじっくりと作品の内面を突き詰めて行く演奏も、ピアニッシモの音色の美しさも、彼にとっては昔ながらのもの。
 その場合でも決して形式感を失わなかったのがルプーのルプーたるゆえんで、そのへんが自分勝手に遅いテンポにのめりこんで独善的な陶酔に浸るどこやらのピアニストと異なるところだったが、――さすがのルプーも、今回は手の故障が影響を生んでいたのか、演奏の緊迫感が時に薄らぐ瞬間も感じられないではなかった。「即興曲」の後半2曲などではそんな傾向も少し・・・・。
 だが、やはりドビュッシーは透明清澄な世界で、見事だった。

 客席は満杯。熱烈なルプー・ファンも健在。

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