2019-05

7・17(火)渡邊順生指揮 モンテヴェルディ:「聖母マリアの夕べの祈り」

   サントリーホール  7時

 ほぼ1週間、身も心もワーグナーに浸りきったあとに、モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」の第1音を耳にした時の新鮮な感動たるや、筆舌に尽しがたい。こんな爽やかな、清澄な、晴れやかな音楽が、世の中には未だあったのだ!と。
 聴きなれたこの作品が、今夜ほど新鮮に聴けたことは、かつてなかった。これだから、たとえ時差ボケが残っていても、良いコンサートは聴き逃せないのだ。

 これは、サントリー音楽賞受賞記念コンサート。第42回音楽賞を受賞した渡邊順生の演奏会である。
 但し彼のチェンバロ・リサイタルではなく、モンテヴェルディ・アンサンブル(声楽)とザ・バロックバンド(管弦楽)とを、彼が「弾き振り」するコンサートであった。

 合唱にはセリーヌ・シェーン(S)、鈴木美登里(S)、櫻田亮(T)、セルジョ・フォレスティ(Bs)も参加して時にはソロも受け持ち、オーケストラには伊佐治道生をコンサートマスターとして、宮下宣子(トロンボーン)、江崎浩司(ドゥルツィアン)、西山まりえ(ハープ)、崎川晶子(リュートチェンバロ)、今井奈緒子(オルガン)といった人々も加わっていた。

 清澄透明な美しい世界を堪能させてくれた、素晴らしい2時間であった。
 しかし、これを聴きながら、ふと思ってしまった。これが作曲されたのが400年前。ワーグナーが「指環」を作曲したのは約150年前。その間にも、前後にも、ヨーロッパは数世紀にわたり、無数の優れた音楽を生み出している。何という巨大な音楽文化。その恐るべき圧力の前に、身の竦むような感情に襲われる。

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