2019-05

2・2(土)「若いクァルテット、ベートーヴェンに挑戦する」

  紀尾井ホール (6時)

 最近は日本の弦楽四重奏団でも「カタカナ横文字」の名称を付けるのが普通になったらしい。うっかりすると外国の団体と間違える。それがテか? まあそれもいいでしょう。

 「プロジェクトQ実行委員会」(実行委員長・原田幸一郎)が主催する若手弦楽四重奏団育成のシリーズ演奏会で、この日は昼に3団体、夜に3団体が登場、ベートーヴェンの作品18の弦楽四重奏曲をそれぞれが順に1曲ずつ演奏した。
 そのうちの夜の部。桐朋学園のウェールズ弦楽四重奏団、東京音大のヒプノティック・クァルテット、東京芸大のステラ・クァルテットが、それぞれ第4番、第5番、第6番を聴かせてくれた。

 なんといっても桐朋4人の演奏の勢いのよさは抜群で、歯切れの良い明晰なリズム感、アンサンブルの緊密感と緊張度の高さもある。この上は演奏にふさわしく、ステージの出入りでもっと姿勢を良くし、颯爽と歩くようにした方がいいだろう。
 他の2団体は正反対に軽く柔らかい演奏だが、全体に若手らしい覇気が感じられないのが残念だ。また、フォルテの決めに入る直前に弱音でリタルダンドするのはベートーヴェンが多用した重要な手法であり、特にステラはここをもっと研究すべきであろう。この日の演奏では、譜面をなぞるだけにとどまっているように感じられたからである。
 そういえばヒプノディックの演奏のあとで、一緒に聴いていた音楽評論家の寺西さんが、「(演奏中にメンバー同士がなぜか全然)アイ・コンタクトしませんね」と指摘なさっていた。なるほど私にもそう見えた。演奏がおとなしいのは、もしかしてそのためだったのかどうか。
 さて、彼らの今後に期待したいが、果たしてどれだけ永続的な活動をするつもりだろうか。

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