2008-05

1・25(金)関西二期会 R・シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」

  新国立劇場中劇場

 地方のオペラ団体が頑張ってやっている、とか、体当たり的な熱演、といったお定まりの誉め言葉を書いておけば当たり障りなく済むかもしれないが、そんな簡単な話でもないだろう。そういう言い方は、地方の音楽活動をバカにして、対等に見ていないことを示すものだからだ。
 それゆえ歯に衣着せずに言えば、今回の上演、R・シュトラウスのあの跳躍の多い音程がこなしきれず、しかも最高音域では無理な絶叫になってしまう主役歌手たちの歌唱には、身の置き所もないような気持になってしまう。飯守泰次郎が指揮する関西フィルハーモニー管弦楽団も、少人数でピットに入ると、日頃のステージでの演奏には及びもつかぬ痩せた響きと化す。そして、松本重孝による写実的な演出は・・・・。

 こういう「洒落たオペラ」は、われわれ日本人が最も苦心するジャンルのものではなかろうか。そもそも日本人は、どちらかといえばシリアスな傾向のもの、悲劇性とか人情味のあるものの方を上手くこなしていることが多い。関西二期会の公演でも、かつてアルカイックホールで接した「パルジファル」や「タンホイザー」などは、きわめて優れた水準のものだった。その意味でも、もう少し身の丈に合ったプロダクションで完璧な水準を満たすことを考えてもいいのでは? なおこれは、新国立劇場の「地域招聘公演」の一つ。

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