2020-05

1・8(日)下野竜也指揮読売日本交響楽団のドヴォルジャーク

    東京オペラシティコンサートホール  2時

 下野竜也と読売日響のドヴォルジャーク・シリーズ、これが第7回の由。「スラヴ舞曲第1番(作品46-1)」に始まり、交響曲の「第3番」と「新世界より」が演奏された。

 「第3番」は私の大好きな曲だ。ドヴォルジャーク特有の愉しい曲想であふれているし、第2楽章にはワーグナーの「ローエングリン」そっくりの音楽も出て来て面白い。昔スメターチェクの指揮したLPを聴いてすっかりファンになってしまったのだが、しかしどうもそれ以降、あれに匹敵する演奏にはなかなか出会えない・・・・。

 今日は定期でなく、マチネーのニューイヤーコンサートのようなものだったせいか、演奏が、これまでのシリーズでのものとは、ちょっと雰囲気が違う。
 1曲目の「スラヴ舞曲」も「第3番」も――少々粗いというか、気魄と密度においてやや隙間が感じられるというか。
 だが後半の「新世界交響曲」は――下野としては珍しく第1楽章提示部のリピートをしないという、些か簡略化(?)の演奏ではあったが――第1楽章の最後や第4楽章の大詰めでの、全身をぶつけるような力感は壮烈であった。

 音の響きが硬質で、潤いに欠けるように聞こえたのは、私が聴いていた2階正面の席のアコースティックの癖であろう。1階席後方の両翼側あたりでは、もっと飽和して量感を以って響いていたのではないかと思う。

 下野の指揮はもちろん先日の「ニューイヤー」とは大違いで、いつものように元気が良くて活気にあふれる。これが彼の身上だ。
 「新世界」のカーテンコールのさなか、例の甲高い声で「みなさーん、あけましておめでとうございまーす」と始め、場内をどっと沸かせる。「このあと、ロビーで鏡開きがあります。クルマでいらっしゃってる方以外の方は是非」とスピーチして客席を爆笑させ、再び威勢良く「スラヴ舞曲作品72の7」を演奏した。
 コンサートはそれでおしまい。終演後の鏡開きには、黒山のように人が集まっていた。

コメント

スメターチェクの「ドヴォ3」とは、東条先生さすがですね。

あの土俗感を味わってしまうと、他が物足りなくて仕方ない。あふれるカンタービレにティンパニの轟き(なんという強弱の巧みさ!)、「チェコのカラヤン」と言われた指揮者だけあります。チェコ・フィルとの「わが祖国」は、ぜひJapan盤LPで!低音のコシが違います(私は運よく新品を入手)。

先日、Wienに行きましたが、メスト&WPHはいい感じですね。楽友協会での定期演奏会は凄まじい熱気でした(ちょっとJapanでのアレは何だったのよ、と文句言いたくなるくらい)。ヤナーチェク「死者の家から」で、最も喝采を浴びたのはメストでした。

しかし、圧巻はシュナイダーの「ばらの騎士」千秋楽。ちょっと観客の騒音トラブルがあったのですが、そこからの国立歌劇場管弦楽団の素晴らしさといったら!ザルツブルクでのティーレマン以来の、「Wienの響き」でした。

以前東条先生はオケのレベル低下を嘆いておられましたが、私見では全く問題ないと思います。ただ、平日における、私服観光客の多さ(イタリア&アジア人)。あれがレベルを下げているのでは?クライバーのころは、タキシード&スーツが当然だったのに……。

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