2020-05

12・2(金)マーク・パドモアのシューベルト(1)「美しき水車屋の娘」

   トッパンホール  7時

 トッパンホールでは「水車屋の美しい娘」と表記。理屈ではその方が的確だろう。
 マーク・パドモア(テノール)がティル・フェルナー(ピアノ)と協演してのリサイタル、シューベルトの「3大歌曲集」の初日である。

 バロック・オペラの諸役、あるいはバッハの「受難曲」のエヴァンゲリスト役として名高いパドモアの声と歌い方には、独特のスタイルがある。シューベルトの歌曲集ではそれがどう出るか。
 だがこの「美しき水車屋の娘」では、パドモアのあの透明なほどの声質は、ウブな若者の愛の悩みをうまく描き出すのに適していただろう。そしてまた、恋敵が出現する「狩人」から、嫉妬に苦しむ「嫉妬と誇り」あたりの感情の激しい盛り上がりの表現など、きわめてドラマティックだった。

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